飛行機に乗るとき、モバイルバッテリーの機内使用が2026年4月から全面的に禁止になったのをご存じですか?しかも、2024年12月にはPSEの技術基準が完全移行していて、旧基準の製品はもう新品では買えません。つまり、「今、安全なモバイルバッテリーを選ぶなら、PSE新基準+航空機ルール対応+電池の種類」という3つの視点が絶対に必要なんです。この記事では、国内メーカー製品を中心に、この3つの「安全」基準で徹底比較していきます。
そもそも「国内メーカー」ってどこまでが国内なの?
モバイルバッテリーを調べていると、「国内メーカー」という言葉によく出会います。でも、一口に国内メーカーと言っても、実は大きく分けて3つのタイプがあるんです。
1つ目は、国内生産(Made in Japan)。部材調達から最終組立まで国内で行うタイプで、現在ほぼ唯一と言われているのがマクセルの一部モデルです。トレーサビリティの面では最高水準と言えるでしょう。
2つ目は、国内企画・設計。製造は中国や東南アジアの工場に委託していますが、企画・設計は日本の本社が行っています。エレコム、バッファロー、グリーンハウス、CIO、オウルテック、サンワサプライといった、私たちが「国内メーカー」とイメージするブランドのほとんどがこのタイプです。
3つ目は、海外ブランド(日本法人あり)。AnkerやUGREEN、シリコンパワーなどが該当します。日本法人が販売・サポートを担当しているので、日本語での問い合わせが可能です。
「日本製」という言葉に「国内工場で作られている」イメージを持つ方は多いですが、実際には国内生産モデルはごくわずか。大事なのは「メーカー国籍」より「どのような安全基準で設計され、どのようなサポート体制があるか」 なんです。
今さら聞けないPSEマークの「今」:2024年12月が分かれ目
モバイルバッテリーを選ぶとき、「PSEマークがあるから大丈夫」と思っていませんか?実はそれ、もう古い考え方かもしれません。
PSEマークは電気用品安全法に基づく安全基準の証明ですが、2024年12月に大きな節目を迎えました。このタイミングで旧基準の経過措置が完全に終了し、以降、市場に出回る新品はすべて新基準に適合していることが義務づけられたんです(エレコム公式サイト、2025年12月更新)。
つまり、今店頭に並んでいる新品のモバイルバッテリーは、基本的にすべて新基準品。でも、多くのユーザーはこの事実を知らずに「PSEマーク付きだから安心」という認識のままなんです。
NITE(製品評価技術基盤機構)のデータによると、2021年から2025年までの5年間でリチウムイオン電池搭載製品の事故は2,140件に上り、製品別ではモバイルバッテリーが最多だったそうです(NITE/防災メディア、2026年)。PSEマークは「最低限の安全基準を満たしていることの証明」であって、「絶対に事故が起きない保証」ではありません。
だからこそ、PSEマークの有無だけではなく、「どのような電池が使われているか」まで見る時代になっているんです。
2026年、航空機ルールが大きく変わった
出張や旅行で飛行機をよく利用する方には、特に見逃せない情報があります。
国土交通省は2026年4月中旬から、航空機内でのモバイルバッテリーの使用・充電を全面的に禁止しました。持ち込み自体は1人2個まで(160Wh以下)なら可能ですが、機内で使うことはできません。このルールは2026年時点で完全に施行されており、多くの比較記事がまだこの変更を反映できていないのが現状です。
飛行機にモバイルバッテリーを持ち込む予定があるなら、このルールを前提に製品を選ぶ必要があります。特に大容量モデルはWh数の確認が必須です。
ユーザーの本音:国内メーカーへの期待と不満
実際にモバイルバッテリーを購入したユーザーは、国内メーカー製品にどんな印象を持っているのでしょうか。SNSやQ&Aサイト、レビューサイトでの声を集めてみると、いくつかの傾向が見えてきました。
ポジティブな声としては、「国内メーカー製は安心感が違う」「PSEマークがあるので信頼できる」という趣旨の投稿が複数見られました。特にエレコムやCIOについては「サポート対応がしっかりしている」という評価が目立ちます。また、2026年に入ってからは「半固体電池モデルは発火の心配が減って買い替えを検討している」という前向きな意見も増えています。
一方で、ネガティブな声も少なくありません。「日本メーカー製は海外ブランドより高い」「同じ容量で価格が2倍する」という価格面の不満が複数見られました。また、「国内メーカーなのに製造は中国製と知ってがっかりした」という声も。これは「日本メーカー=日本製」と誤解していたユーザーが、購入後にギャップを感じたパターンです。
そして、よく見られたのが「同じ国内メーカーでも、バッファローやグリーンハウスの新型はまだ口コミが少なくて不安」という声。新しい電池技術に対する不安は、まだまだ根強いようです。
安全性で進化する新型電池:半固体電池・リン酸鉄リチウム電池とは
ここ数年で最も注目されているのが、従来のリチウムポリマー電池とは異なる「半固体電池」や「リン酸鉄リチウム電池」を搭載したモデルです。
従来のリチウムイオンバッテリーは、電解質が液体のため、衝撃や異常発熱時に発火・発煙のリスクがありました。これに対して半固体電池は電解質がゲル状やペースト状で、液体のように漏れ出しにくく、熱安定性が高いのが特徴です。リン酸鉄リチウム電池も同様に熱に強く、寿命が長いことで知られています。
2026年に入って、複数の国内メーカーがこの新型電池を搭載したモデルを相次いで発売しています。
バッファローは半固体電解質を採用した「BMPBSA10000」(10,000mAh)を発売。発火・発煙リスクを大幅に低減したとされています。
グリーンハウスは2026年3月に準固体電池採用の「GH-SSMBPA200」シリーズ(20,000mAh)を発表しました。充放電サイクルは約2,000回と、従来比で約4倍の長寿命を謳っています。
CIOは人気のSMARTCOBYシリーズを半固体系電池へ順次刷新。20,000mAhモデルでは最大67W出力に対応し、ノートPCの充電も可能です。
オウルテックも準固体電池を搭載した「OEC-LPB10024」シリーズ(10,000mAh)を発売。1%単位のデジタル残量表示に対応し、約2,000回の充放電サイクルを実現しています。
これらの新型電池モデルは、まだ一般ユーザーの口コミが蓄積されている段階ではありませんが、「安全」という観点では間違いなく進化していると言えるでしょう。
気になる価格差と選び方のポイント
国内メーカー製品と海外ブランド製品の価格差は、やはり気になるポイントです。ユーザーの声でも「同じ容量で2倍する」という不満が見られました。
では、その価格差は何に対して払っているのか。国内メーカー製品のコストには、以下のような要素が含まれていると考えられます。
- 日本語でのサポート体制(問い合わせ対応、修理・交換窓口)
- 厳格な品質管理と安全試験のコスト
- リコール発生時の迅速な情報公開と対応
- 国内法規制への適合確認
安全やサポートに「お金を払う価値があるかどうか」は、ユーザー自身の判断です。ただ、モバイルバッテリーは毎日持ち歩き、就寝中も近くに置くもの。そのリスクを考えると、安さだけで選ぶのは危険かもしれません。
最新の安全規制:政府が動き出した「第三者検査義務化」
さらに新しい動きとして、経済産業省がモバイルバッテリーを含む電気用品の安全規制を強化する方向で検討を進めています。具体的には、PSE法の政省令を改正し、第三者機関による検査の義務化を目指しているとのこと(防災メディア、2026年)。
これは2026年時点ではまだ「方針」の段階で、実際の制度化にはさらに時間がかかると見られます。ただ、政府が「今のPSE制度だけでは不十分」と認識していること自体が、私たちユーザーにとっては重要なシグナルです。将来的には、より厳格な検査をクリアした製品だけが市場に出回ることになるでしょう。
【おすすめ】安全基準で選ぶ国内メーカーモデル
ここまで読んで「じゃあ、どれを選べばいいの?」という方のために、2026年時点で特に注目すべき国内メーカーモデルを紹介します。
バッファロー BMPBSA10000 半固体電解質モバイルバッテリー 10000mAh
グリーンハウス GH-SSMBPA200 準固体電池モバイルバッテリー 20000mAh
CIO SMARTCOBY TRIO 20000mAh 67W 半固体系電池搭載モバイルバッテリー
オウルテック OEC-LPB10024 準固体電池モバイルバッテリー 10000mAh 30W
国内メーカー製品を選ぶときの最終チェックリスト
最後に、安全なモバイルバッテリーを選ぶためのチェックポイントをまとめます。
まず、PSEマークは必須。ただし、2024年12月以降の新基準品であることを確認しましょう。新品であれば基本的に問題ありません。
次に、航空機利用の有無。飛行機に持ち込む予定があるなら、2026年4月からの新ルール(機内使用禁止、1人2個まで)を理解した上で選びましょう。
そして、電池の種類。従来型のリチウムポリマー電池より、半固体電池やリン酸鉄リチウム電池の方が熱安定性が高いとされています。予算が許せば、こちらを選ぶのが安心です。
最後に、サポート体制。国内メーカーなら日本語での問い合わせが可能です。万が一のトラブル時に頼れる窓口があるかどうかも、大切な判断基準です。
モバイルバッテリーは、私たちのデジタルライフを支える必須アイテムです。でも、それ以上に「安全」が何より大事。「安さ」や「見た目」だけで選ぶのではなく、2026年時点の最新ルールと技術を踏まえて、賢く選んでくださいね。





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