モバイルバッテリー発火のニュースを最近よく見かけるようになりましたよね。実は、この不安、すごく理にかなっているんです。なぜなら、東京消防庁の統計では、2025年にリチウムイオン電池が原因の火災が382件も発生していて、これは過去最多なんだとか。そのうちモバイルバッテリーが原因のものは130件にも上るんです。
でも、ここで一つ、多くの記事が教えてくれない、もっと大事なことがあります。それは、「発火したらどうすればいいか」という具体的な行動です。予防策だけ知っていても、もしもの時に動けなければ意味がありません。
結論から言うと、モバイルバッテリーが発火したら、絶対に近づかず、火花が収まったのを確認してから大量の水をかけて消火し、水没させたまま119番通報するのが正しい対処法です(NITE、2024年)。この記事では、そんな「もしも」の時に役立つ情報を、最新のデータや公式見解を交えながら、今すぐできる予防策と合わせて徹底的に解説していきます。
モバイルバッテリー発火の現状:最新データが示す危険性
まずは、現状をしっかり把握しておきましょう。数字で見ると、モバイルバッテリー発火の問題がどれほど身近なものになっているかがわかります。
過去最多を更新するリチウムイオン電池火災の発生件数
先ほども触れた通り、東京消防庁の2025年の統計では、リチウムイオン電池関連の火災が382件(過去最多)発生しています。そのうちモバイルバッテリーが原因だったのは130件で、全体の約34%を占めていました(朝日新聞デジタル、2026年)。
これは決して対岸の火事ではありません。私たちが日常的に使っている機器で、最も事故が多いのがモバイルバッテリーだということを示しています。
消費者庁が発表した製品別の事故発生傾向(2020~2024年度)
さらに長期的なデータも見てみましょう。消費者庁がまとめた2020年度から2024年度までの5年間のデータでは、リチウムイオン電池を使用する製品での発熱・発火などの事故情報は162件寄せられています。
特に注目したいのは、そのうちの実に84.0%(136件)がリチウムイオン電池そのものに起因しているという点です。製品別ではワイヤレスイヤホン(64件)、スマートウォッチ(46件)、携帯用扇風機(26件)と続きますが、モバイルバッテリーも多く含まれていると見られます。
また、これらの事故の多くは充電中に発生しています。例えば、ワイヤレスイヤホンでは75.5%、携帯用扇風機では84.2%が充電中の事故でした(消費者庁、2025年公開)。モバイルバッテリーも充電中に発火リスクが高まるという点で、まったく同じだと考えてください。
モバイルバッテリー発火を防ぐための具体的な対策
ここからは、発火を防ぐための具体的な対策を見ていきましょう。すでにご存知の内容もあるかもしれませんが、あらためて確認しておくことが大切です。
PSEマークと保護回路の確認は最低限の安全チェック
「PSEマーク(電気用品安全法の適合表示)がついている製品を選ぶ」というのは、ほぼすべての記事で推奨されている基本中の基本です。これは日本の法律で義務付けられた安全基準をクリアしている証拠なので、必ずチェックしましょう。
でも、ちょっと待ってください。PSEマークはあくまで最低限の基準。より安全な製品を選ぶには、保護回路にも注目する必要があります。
主要メーカーの製品仕様を調べてみると、以下のような違いがあることがわかります。
- エレコム(ELECOM): PSEマークに加え、過充電・過放電・温度制御回路を搭載。国内エンジニアによる設計評価を謳っています。
- Anker: 独自の温度制御技術を搭載した製品が多く、18~24ヶ月という比較的長い保証期間を設けています。
- ソニー(SONY): 自社製の高品質なセルを採用している製品があり、信頼性の高さで知られています。
これに対し、格安のブランド品の中には、PSEマークは表示されていても保護回路の詳細が「不明」だったり、保証期間が無かったりするものも少なくありません。PSEマークだけではなく、「過充電保護」「過放電保護」「温度制御回路」 といったキーワードが製品仕様に明記されているかを確認する習慣をつけましょう。
これだけは絶対にやってはいけない!NG使用環境と習慣
発火リスクを大きく高めるのは、日常の何気ない習慣です。以下のことは絶対に避けてください。
- 高温環境での使用・保管:真夏の車内や直射日光の当たる場所は論外です。バッテリー内部の温度が上がり、熱暴走のリスクが一気に高まります。
- 強い衝撃や圧力の付加:カバンの中で他のものと一緒に雑に扱ったり、落としたりするのは禁物です。内部の電極が変形し、ショートの原因になります。
- 純正品以外の充電器の使用:出力が不安定な充電器を使うと、バッテリーに過度な負担がかかります。
- 就寝中の充電:充電中は常に目の届く場所で行いましょう。発火の早期発見が難しくなるからです。
万が一のモバイルバッテリー発火時に取るべき行動(NITE公式対処法)
ここがこの記事の一番の目玉です。多くの情報があふれる中で、NITE(製品評価技術基盤機構)が公式に公開している発火時の対処法を知っている人は、実はほとんどいません。
ここで紹介するのは、NITEが公開している「モバイルバッテリー異常・発火時の対処法」という動画などで解説されている内容に基づく、唯一の正解に近い手順です。
発火したら「近づかない」「水を大量にかける」「水没させて119番」
もしモバイルバッテリーから煙や炎が噴き出しているのを目撃したら、絶対に近づかないでください。まずは自分の安全を最優先します。
- 煙や炎が噴き出している間は絶対に近づかない
これは絶対ルールです。触ろうとしたり、息を吹きかけたりしてはいけません。 - 火花が収まったら、大量の水をかける
ここがポイントです。「リチウムイオン電池の火災に水は効かない」「むしろ危険」という情報を目にしたことがあるかもしれませんが、モバイルバッテリーのような小型の製品であれば、NITEは水での消火を推奨しています。
熱を冷まし、周囲への延焼を防ぐ効果が期待できるからです。消火器を探すよりも、身近な水を使うほうが早い場合が多いでしょう。 - 消火後は、可能な限り水没させた状態で119番通報
水をかけて火が消えても、再発火のリスクは残っています。バケツや洗面器などに入れて、しっかり水に浸けた状態を保ちながら、消防に通報してください。
この一連の流れは、NITEが公式に公開している情報に基づいています(NITE、2024年)。「もしも」のために、ぜひ覚えておいてください。
よくある誤情報と正しい消火方法の検証
インターネット上では、「リチウムイオン電池の火災には水は逆効果」という情報がまだまだ多く見られます。これは、大型のリチウムイオンバッテリーを搭載した電気自動車などでは異なる対応が取られることがあり、その情報が一人歩きしている可能性が高いです。
しかし、NITEという独立行政法人が公式に「火花が収まったら大量の水をかける」と明言している以上、私たちが使うモバイルバッテリーサイズでは、水での消火が有効かつ推奨される対応だと断言できます。
安全なモバイルバッテリーの選び方とおすすめ製品
最後に、安全な製品を選ぶためのポイントと、実際に購入を検討する際のおすすめ製品を紹介します。自分のライフスタイルに合った一品を見つけてください。
製品を選ぶ前にチェックすべき3つのポイント
- PSEマークの有無:これは絶対条件です。
- 保護回路の明記:「過充電保護」「過放電保護」「温度制御回路」といった言葉が製品仕様に書かれているかを確認しましょう。
- 保証期間とサポート体制:1年以上の保証があり、国内にサポート窓口があるメーカーなら、何かあった時に頼りになります。
おすすめのモバイルバッテリー
以下の製品は、上記のポイントを満たし、かつユーザーからの信頼も厚い製品です。
- エレコム モバイルバッテリー
国内メーカーならではの安心感と、過充電・過放電・温度制御といった複数の保護回路を搭載した製品が多く、初めての一台にもおすすめです。 - Anker モバイルバッテリー
世界的なブランドで、独自の温度制御技術「PowerIQ」を搭載したモデルが多く、保証期間も18〜24ヶ月と長め。コストパフォーマンスに優れた製品が豊富です。 - cheero モバイルバッテリー
日本国内でのサポートが充実しているブランドです。製品によってはパナソニック製のセルを採用するなど、内部の品質にもこだわった製品を展開しています。
モバイルバッテリー発火対策のまとめと廃棄時の注意点
モバイルバッテリー発火のリスクは、正しい知識と習慣で大きく減らせます。
- 最新のデータでは、モバイルバッテリーが原因の火災が増加傾向にあります(東京消防庁、2025年)。
- 予防には、PSEマークに加えて保護回路の有無をチェックし、高温や衝撃を避けることが重要です。
- 万が一発火したら、近づかず、火花が収まってから大量の水で消火し、水没させた状態で119番通報してください(NITE、2024年)。
また、バッテリーが膨張したり、異臭がし始めたら、それは発火の前兆です。絶対に使い続けず、速やかに廃棄しましょう。廃棄方法はお住まいの自治体によって異なります。「モバイルバッテリー 廃棄 〇〇市」などで検索し、ルールを確認することが大切です。
何よりも、もし「これはおかしい」と感じたら、迷わず使用を中止してください。安全第一で、この記事の情報を日常生活に役立てていただければ幸いです。





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