モバイルバッテリーを選ぶとき、みなさんは「PSEマーク」をチェックしていますか?「なんとなく安全そうだから」で選んでいると、思わぬ落とし穴にハマるかもしれません。実は、このPSEマークに関するルールがここ数年で大きく変わっているんです。
結論から言うと、2026年8月現在、モバイルバッテリーのPSEマークは「ついていればOK」という時代ではありません。 2024年12月には技術基準が新しく切り替わり、さらに2026年4月からは飛行機の持ち込みルールも厳しくなりました。そして、無料で配られるノベルティ品やレンタル品にも、実はPSEマークが必須になるということをご存知でしたか?
この記事では、「なんとなく知っている」だけでは済まされない、2026年8月時点で本当に必要なPSEマークの知識をギュッとまとめました。「乾電池式は対象外なの?」「本体にマークがないけどパッケージにはある…これって大丈夫?」という細かい疑問から、最新の法規制、公共の場での新しいルールまで、徹底的に解説していきます。
そもそもPSEマークって何?モバイルバッテリーとの関係をおさらい
PSEマークは、電気用品安全法という法律に基づいて、電気製品が一定の安全基準を満たしていることを示すマークです。このマークが貼ってある製品は、発火や感電のリスクを抑えるための技術的な試験をクリアした「お墨付き」の証しなんですね。
モバイルバッテリーは、2019年2月からPSEマークの表示が義務化されました。それまでは規制の対象外だったんですが、発火事故の増加を受けて法律が改正されました。ただ、ここがポイントで、義務化された時点の基準と、今の基準は同じではないということをまず頭に入れておいてください。
丸いマークとひし形のマークがあるけど…モバイルバッテリーはどっち?
PSEマークには「丸型」と「ひし形」の2種類があります。モバイルバッテリーのように、一般消費者が使う電気製品は基本的に「丸型PSEマーク」が対象です。ひし形の方は、商業用や工業用の製品に使われることが多いので、モバイルバッテリーを買うときは丸いマークを探せば間違いありません。
でも、ここで安心してはいけません。マークの形が合っていればいいというわけではなく、そのマークがいつ認証されたものかが2026年現在では非常に重要になってきています。
【2026年最新】モバイルバッテリーPSEマークを取り巻く3つの大変化
ここからが本題です。ここ数年で、PSEマークに関連するルールが3つも変わっています。順番に見ていきましょう。
① 2024年12月、ついに旧基準が完全終了!「新基準対応」が今の必須条件
これまで、PSEマークの技術基準には「経過措置」という期間が設けられていました。簡単に言うと、義務化された当初の基準(旧基準)で認証を受けた製品でも、しばらくは販売が認められていたんですね。
しかし、この猶予期間が2024年12月に完全に終了しました。エレコム株式会社の公式サイト(2026年3月11日更新)でも明記されている通り、現在は新しい技術基準(2024年基準)に適合した製品だけが販売できる状態になっています(出典:エレコム公式サイト「モバイルバッテリー基礎知識」https://www.elecom.co.jp/pickup/mobile_battery/basic17.html)。
つまり、「PSEマークが付いているから大丈夫」ではなく、「2024年基準のPSEマークかどうか」を確認する必要があるんです。もしお持ちのモバイルバッテリーが2024年以前の製造だったり、製品ページに「旧基準」と書いてあるものがあれば、それはもう販売できないはずの製品なので、購入は避けたほうが無難です。
② 2026年4月から飛行機の持ち込みがもっと厳しくなった
2026年4月24日、モバイルバッテリーの機内持ち込みに関する新しい基準が施行されました。これまでは「100Wh以下なら制限なし」というイメージが強かったんですが、マイベストの2026年7月時点の情報によると、ルールが以下のように変わりました(出典:https://my-best.com/959)。
まず、一人あたり2個までという個数制限がかかりました。そして、100Whを超えて160Whまでのものは、航空会社の許可が必要になります。もちろん、160Whを超える大型のモバイルバッテリーは原則として持ち込み禁止です。
さらに、機内での使用も全面的に禁止となりました。預け入れ荷物(受託手荷物)への入れっぱなしももちろんNGです。つまり、飛行機に乗る前に「何Whのバッテリーを持っているか」をしっかり把握しておくことが、今や当たり前のマナーになっています。
③ 電車の中でも注意喚起が始まった
意外と見落としがちなのが、飛行機以外の公共交通機関での動きです。2026年6月、東急電鉄が車内でのモバイルバッテリーの使用を控えるよう注意喚起を実施しました。これは鉄道事業者としては初めての事例だそうです(出典:マイベスト https://my-best.com/959)。
まだ法律で禁止されたわけではありませんが、バッテリーの発火リスクを考慮すると、混雑した電車内での使用は周囲に迷惑をかける可能性があります。特に、座席の隙間に落としたり、衝撃を与えたりするのは危険です。「電車の中くらい大丈夫でしょ」という感覚は、そろそろ改めたほうが良さそうです。
ここが知りたかった!PSEマークに関する素朴な疑問・誤解を解消
ここからは、ネットの口コミやQ&Aサイトでよく見かける、PSEマークに関する「本当のところどうなの?」という疑問をスッキリ解決していきます。
疑問①「乾電池式のモバイルバッテリーにはPSEマークがなくてもいいの?」
これは非常に多い質問です。結論から言うと、「乾電池式だから絶対に不要」とは言い切れません。
経済産業省(METI)の「モバイルバッテリーに関するFAQ」(最終改訂:2025年7月16日)では、PSEの対象となるかどうかは「主たる機能」で判断されると明記されています(出典:https://www.meti.go.jp/policy/consumer/seian/denan/mlb_faq.html)。
つまり、乾電池を使っていても、その製品の「主たる機能」がスマートフォンなどに電力を供給すること(外付け電源)であれば、PSEの技術基準の対象になる可能性があるんです。ただし、リチウムイオン電池を内蔵していないため、区分としては「電気用品」の中でも別のカテゴリに分類される場合があります。
要するに、「乾電池式=PSE対象外」は誤解です。もし店頭で「対象外です」と言われたら、その製品の「主たる機能」が本当に給電なのか、販売事業者に確認してみることをおすすめします。
疑問②「本体にマークがないけど、パッケージにはある…これって大丈夫?」
国民生活センターのFAQ(2019年10月)によると、PSEマークは原則として製品本体に表示しなければならないというルールがあります。ただし、本体への表示が物理的に難しい場合に限り、パッケージへの表示が認められるという例外もあります(出典:国民生活センター「モバイルバッテリーにPSEマークがついていなかった」https://www.kokusen.go.jp/t_box/data/t_box-faq_qa2019_10.html)。
ただ、これはあくまで「物理的に難しい」という特殊なケースです。最近のモバイルバッテリーは本体に印字するスペースが十分にあることが多いので、「パッケージだけ」というのは注意したほうがいいでしょう。本体にマークがないものは、基本的に避けるのが安全です。
疑問③「無料でもらったノベルティのモバイルバッテリーは大丈夫?」
これ、結構危険な落とし穴なんです。METIのFAQ(2025年7月16日改訂)ではっきりと明記されました。ノベルティ品であっても、国内で調達される場合はPSEマークの表示が必須です(出典:METI FAQ https://www.meti.go.jp/policy/consumer/seian/denan/mlb_faq.html)。
つまり、「タダだし、マークがなくてもしょうがないか」は通用しません。同様に、レンタル品やリース品であっても、日本国内で消費者に提供される以上はPSEマークが必要です。もしノベルティでもらったバッテリーにマークがなければ、それは法律違反の製品である可能性が極めて高いです。使わないほうが賢明です。
ユーザーのリアルな声から見えるPSEマークの実態
ネット上の口コミやQ&Aサイトを調べてみると、PSEマークに対するみなさんの意識の高さと、同時に「もっと知りたい」というニーズの高まりが感じられます。
ポジティブな声としては、
- PSEマークがあることで「安心・安全」と感じるという意見が非常に多く見られました。
- 特に、家電量販店で買った国内メーカー品には信頼を寄せる声が目立ちます。
一方で、ネガティブな声・混乱も少なくありません。
- 「安い通販サイトで買ったらマークがなかった」という経験談。
- 「乾電池式にはマークがないのはなぜ?」という疑問。
- 「パッケージにはあるのに本体にはない…返品できる?」といった不安。
- 発火事故のニュースを見て「自分の持っているバッテリーは大丈夫か」と慌てて確認する、という投稿も多数見られました。
これらの声からわかるのは、PSEマークの存在は認知されているものの、その詳細なルールや最新の動きまで理解が行き届いていないという現状です。まさにこの記事でカバーしている内容が、多くのユーザーが知りたい「空白」の部分と言えるでしょう。
もしPSEマークがない製品を見つけたら?リスクと罰則
ここでは、もしPSEマークのないモバイルバッテリーを見つけてしまった場合のリスクを確認しておきます。
経済産業省の製品安全課の取材記事(日経クロステック 2019年1月29日)によると、PSEマークの表示義務に違反した場合、事業者には100万円以下の罰金、個人(輸入者など)には1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される可能性があります(出典:日経クロステック https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00157/012800047/)。
つまり、マークのない製品は「たまたま忘れた」では済まされない、立派な法令違反なんです。もし販売店で見かけたら、購入するのはもちろん避けるべきですし、もし自宅にあったらすぐに使用を中止し、正規の処分方法(自治体のルールに従った廃棄)をとることをおすすめします。
PSEマークを超えた次の一手:安全なモバイルバッテリーの選び方
「PSEマークがあれば完璧」ではありません。PSEマークはあくまで「安全の最低ライン」です。より安全な製品を選ぶために、次のようなポイントもチェックしてみてください。
- 保護回路の搭載:過充電防止、過放電防止、短絡保護などの機能が搭載されているか。
- 最新の技術基準(2024年基準)に対応しているか:製品ページやパッケージに明記があるか確認。
- Wh(ワット時)表記の確認:飛行機に持ち込む際に必ず必要になります。本体や説明書に記載があるかチェック。
- 保証やサポートの有無:国内の正規代理店やメーカーがサポートしている製品を選ぶと安心です。
おすすめのモバイルバッテリー
PSEマークと最新の技術基準をクリアした上で、なおかつ信頼できるメーカーの製品を選ぶのがベストです。ここでは、選び方のガイドラインを踏まえた上で、検討いただきたい製品をいくつか紹介します。
エレコム モバイルバッテリー 20000mAh 大容量 2ポート USB-A 急速充電 PSE技術基準適合 DE-C72L-20000BK
Anker Power Bank (20000mAh, 急速充電対応) A1618N21
OWL モバイルバッテリー 20000mAh 大容量 2ポート急速充電 OWL-LPB20015-RBK
これらの製品はあくまで一例ですが、選ぶ際には「PSEマークの有無」だけでなく、「いつ認証されたものか」「どんな保護機能があるか」まで目を向けてみてください。
まとめ:2026年、モバイルバッテリーを守るのはPSEマークだけじゃない
いかがでしたか?モバイルバッテリーのPSEマークをめぐる状況は、思った以上に動いていることが伝わったでしょうか。
2026年8月現在、私たちに求められているのは「PSEマークがあればOK」という単純な判断ではなく、「2024年基準の新基準に対応しているか」「機内や電車内の新しいルールを理解しているか」「ノベルティ品でも油断しない」という、より総合的な安全意識です。
もし今お使いのモバイルバッテリーが数年前に買ったものなら、この機会に本体のマークと製造時期を確認してみてください。そして、新しいものを買うときは、この記事で紹介した最新のルールを思い出してくださいね。
安全で快適なモバイルライフを送るために、PSEマークを正しく理解して、賢く活用していきましょう。





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