「ベトナム航空に乗るんだけど、モバイルバッテリーって機内で使っていいんだっけ?」「預け入れはNGって聞いたけど、2つ持って行っても大丈夫?」──2026年7月を目前に、こんな疑問をお持ちの方は多いはずです。
結論からお伝えします。2026年7月1日以降、ベトナム航空を含む全てのベトナム国内航空会社で、モバイルバッテリーに関するルールが大きく変わりました。 これまで一部で曖昧だった運用が、国家レベルで統一・明確化されています。特に「機内での使用・充電の全面禁止」「1人あたり2個までの個数制限」「手荷物からの取り出し・可視化の義務」という3つのポイントは、これまでのルールを知っている人ほど、うっかりミスを犯しやすい変更点です。
この記事では、2026年7月1日に施行されたベトナム民間航空局(CAAV)の新指示の内容を、ベトナム航空の公式発表や国際基準(ICAO)と照らし合わせながら、搭乗前に必ず確認しておくべきポイントを徹底解説します。新しいルールを知らずに空港へ行くと、保安検査で没収されたり、搭乗を拒否されたりする可能性もあります。この記事を読んで、安心してフライトに臨んでください。
ベトナム航空モバイルバッテリー新ルール:2026年7月1日から何が変わったのか
まず、2026年7月1日を境に何が変わったのか、具体的に見ていきましょう。
ベトナム民間航空局(CAAV)は2026年6月下旬、航空機内でのリチウムバッテリー類の安全輸送に関する新たな指示を発表しました(華文西貢解放日報2026年6月23日付報道)。この新ルールは、ベトナム航空、パシフィック航空、Vascoを含むベトナム航空グループ全便に適用されるだけでなく、ベトジェットなど他社も含む国内全航空会社に共通の基準となりました。
新ルールの核心は以下の4点です。
- 1人あたりの持ち込み可能数は最大2個まで(これまでは容量基準のみで、明確な個数制限はありませんでした)
- 機内での使用・充電が全面禁止(スマホへの給電も含めて一切禁止)
- 保安検査通過後も、手荷物から取り出し「目に見える場所」に配置することが義務化
- 端子のショート防止措置(個別絶縁)が必須化
これらの変更は、ICAO(国際民間航空機関)の2025-2026年版技術手順書(Dok 9284)の補足規定に基づくものです(VTVベトナム国営放送2026年6月報道)。つまり、ベトナムだけの独自ルールではなく、国際的な安全基準の流れに沿ったものだということです。
2025年9月のルールと何が違う?時系列で整理
ここで混乱しがちなのが、「ベトナム航空は2025年9月から既にモバイルバッテリーの使用を禁止していたのでは?」という点です。
その認識は正しいですが、不完全です。
2025年9月9日、ベトナム航空はグループ会社全便でリチウムイオンバッテリーの機内使用を禁止する方針を発表しました(Vietnam+ 2025年9月9日付報道)。この時点ではベトナム航空グループ独自の自主規制として導入されたものでした。耐熱手袋や防火・防煙バッグの搭載など、安全対策もこのタイミングで強化されています(Vietnam News 2025年9月報道)。
しかし、2026年7月1日からは、CAAVによる国家規制として全国一律のルールが設定されました。単に「使用禁止」だったのが、「使用禁止+2個制限+可視化義務+ショート防止義務」と、より詳細で厳格な運用に変わったのです。つまり、2025年9月ルールはベトナム航空単独の「先取り」、2026年7月ルールはベトナム全空港・全航空会社の「共通基準」と整理できます。
この違いを知らずに「前回のフライトでは使えたのに」と油断すると、今回のフライトで思わぬトラブルに巻き込まれるかもしれません。
容量別チェック表:あなたのモバイルバッテリーは大丈夫?
では、具体的にどんなモバイルバッテリーが機内に持ち込めるのでしょうか。下表は、新しいCAAVルールと国際基準(ICAO/IATA)に基づく搭乗可否をまとめたものです。
| バッテリーの種類 / 容量 | 機内持ち込み(個数制限内) | 事前承認の有無 | 機内での使用・充電 | ショート防止措置 | 出典・根拠 |
|---|---|---|---|---|---|
| リチウムイオン / 100Wh以下(目安:27,000mAh程度まで) | 〇(最大2個まで) | 不要 | 禁止 | 必須 | CAAV新指示(2026年6月)・ICAO基準 |
| リチウムイオン / 100Wh超〜160Wh以下(27,000mAh超〜43,000mAh程度) | 〇(最大2個まで) | 必要(航空会社への事前連絡が必須) | 禁止 | 必須 | CAAV新指示・ICAO基準 |
| リチウムイオン / 160Wh超 | ×(持ち込み不可) | – | – | – | ICAO/IATA基準 |
| リチウム金属電池 / リチウム含有量2g以下 | 〇(最大2個まで) | 不要 | 禁止 | 必須 | CAAV新指示・ICAO基準 |
| リチウム金属電池 / リチウム含有量2g超 | ×(持ち込み不可) | – | – | – | ICAO/IATA基準 |
重要なのは、どの種類・容量であっても預け入れ手荷物(受託手荷物)への入れ込みは絶対に禁止されているという点です。これは国際的な航空安全基準の基本中の基本。必ず機内持ち込み手荷物として携行してください。
また、100Whを超えるモバイルバッテリーをお持ちの方は、ベトナム航空のカスタマーサポートに事前に連絡し、承認を得る必要があります。手続きには時間がかかる場合もあるので、早めの対応がおすすめです。
機内での「可視化」とは?具体的な実践方法
新ルールで特に混乱を招きやすいのが「手荷物から取り出し、目に見える場所に配置すること」という義務です。SNSや旅行フォーラムでは、「座席の前ポケットに入れておけばいいの?」といった疑問が多数投稿されていました(X・Facebook旅行グループでの投稿傾向、2026年7月上旬確認)。
答えは「ノー」です。
座席前のポケットは「収納場所」と見なされ、可視化の要件を満たしません。また、万が一発熱した場合に気づきにくいという安全面のリスクもあります。正しい可視化の方法は、バッテリーを座席のテーブルの上や、手元のポーチなど、常に視線に入る場所に置いておくことです。 つまり、「しまわないで、見えるところに置いておく」が原則です。
空港の保安検査場では、X線検査の際にモバイルバッテリーをカバンから出してトレーに直接置くよう求められます。これは従来通りですが、新ルールでは検査通過後もそのまま見える状態をキープすることが求められる点が大きな変更点です。
ショート防止措置:どうやって実践するのが正解?
「端子の個別保護」も、新ルールで明示的に義務付けられた項目です。具体的には、以下のいずれかの方法で端子が露出しないようにする必要があります。
- 元の製造元のパッケージに入れておく
- 端子部分を絶縁テープで覆う
- 専用の保護ポーチやケースに入れる
多くの既存記事はこの項目に触れていませんが、実際には保安検査で指摘されるケースが増えています。100円ショップで売っている絶縁テープを1本持参しておくだけでも安心です。特に、端子がむき出しの状態で複数のバッテリーを同じポーチに乱雑に入れるのは絶対に避けてください。
実際の乗客の声:新ルールで何が起きているのか
2026年7月1日以降、SNSや旅行掲示板では新ルールに関する様々な声が投稿されています。その傾向をまとめると、以下のようなポイントが浮かび上がってきました(X・Yahoo!知恵袋・TripAdvisorフォーラムでの投稿を集計、2026年7月上旬確認)。
ポジティブな声(少数)
- 「2個までと数字が明確になったので準備しやすい」という意見が複数見られました。確かに、曖昧だった運用が数値化されたことで、事前準備がしやすくなったと評価する声は一定数あります。
ネガティブな声・困惑(多数)
- 「機内でスマホが充電できず、長時間フライトが不安」 という不満が最も多く見られました。特に、ベトナム〜日本間の直行便(約5〜6時間)でも、到着後にすぐ動けるように充電を確保したいというニーズがあるようです。
- 「目に見える場所に置けと言われたが、具体的にどこが正解なのか、空港スタッフによって言うことが違う」 という現場レベルの混乱を示す投稿も複数ありました。
- 「モバイルバッテリーにWh表示がない。自分で計算できるのか?」 という実務的な困惑も多く見られました。特に古い機種や中国製の安価な製品はWh表記がなく、mAh(ミリアンペアアワー)表記のみのケースが多いようです。
これらの声からわかるのは、ルール自体は明確になったものの、現場への浸透や乗客側の理解がまだ追いついていないという現状です。だからこそ、最新の正確な情報を知っていることが大きなアドバンテージになります。
100Wh超のモバイルバッテリーを持っている場合の具体的な手続き
100Whを超えるバッテリー(100〜160Wh)の持ち込みには、航空会社の事前承認が必須です。しかし、多くの既存記事は「事前承認が必要」と書くだけで、実際の手続き方法には踏み込んでいません。
ベトナム航空の公式サイトやカスタマーサポートに直接確認したわけではありませんが、一般的な国際航空会社の手続きフローとしては、以下のようなステップが想定されます。
- 出発の少なくとも48時間前までに、ベトナム航空の予約センターまたは空港カウンターに電話で連絡する
- バッテリーの仕様(メーカー・型番・Wh数)を伝える
- バッテリーの外装写真や仕様書のコピーを求められる場合がある
- 承認が得られたら、その旨を記載した書面や確認番号を控えておく
この手続きを怠ると、空港で没収されるリスクがあります。余裕を持って行動しましょう。
他社(Vietjetなど)との違いはあるの?
気になるのが、ベトナム航空と他のLCC(Vietjet Airなど)でルールに差があるのかという点です。
結論から言えば、2026年7月1日以降、全てのベトナム国内航空会社にCAAVの統一ルールが適用されるため、基本的なルール(個数制限・使用禁止・可視化・ショート防止)に差はありません。 これはCAAVが国家規制として定めたものだからです。
ただし、運用の厳しさや事前承認手続きの対応窓口など、細かい部分では各社のポリシーに差が出る可能性があります。特にLCCの場合、地上業務を外部委託しているケースもあり、スタッフの認識にばらつきが出やすいという声も聞かれます。その意味では、フルサービスキャリアであるベトナム航空の方が、一貫した対応を期待できるかもしれません。
ベトナム航空モバイルバッテリールール:よくある失敗と回避策
ここまでの情報を踏まえて、特に注意すべき失敗例とその回避策をまとめます。
失敗1:「前回は使えたから」と油断する
→ 2025年9月以前の経験則は通用しません。2026年7月1日が大きな分水嶺です。
失敗2:容量表示を確認せずに持っていく
→ Wh表記がない製品は、mAhと電圧(V)から換算します。換算式は「Wh = mAh × V ÷ 1000」です。例えば、10,000mAh・3.7Vのバッテリーは37Whとなり、ルール内です。計算が面倒な方は、事前にメーカーサイトで仕様を確認しましょう。
失敗3:モバイルバッテリーを座席ポケットにしまう
→ 可視化義務違反です。テーブルの上か、常に目に入る場所に置いてください。
失敗4:予備バッテリーを3個以上持っていく
→ 最大2個までです。どうしても3個以上必要な場合は、事前に航空会社に相談する以外に方法はありませんが、基本的には認められないと考えてください。
失敗5:端子保護を怠る
→ テープや専用ケースで必ず保護しましょう。100円ショップの絶縁テープでも十分対応できます。
これからのベトナム航空搭乗に備えて:おすすめアイテム
新ルールに対応するために、以下のアイテムを用意しておくと安心です。
絶縁テープ(ビニールテープ)
モバイルバッテリーの端子保護に必須です。空港で「端子がむき出し」と指摘されるのを防げます。コンパクトなので、携行用ポーチに1本入れておくのがおすすめです。
モバイルバッテリー 収納ケース ショート防止
複数のバッテリーを安全に持ち運べる専用ケースです。端子を個別に収納できるポケット付きのタイプを選べば、テープがなくても安心です。
USB-C 充電器 急速充電 60W以上
機内でモバイルバッテリーが使えないなら、出発前に空港ラウンジや搭乗口の充電スポットで端末自体をフル充電してしまいましょう。出力の大きい急速充電器があれば、出発直前の短時間でも効率的に充電できます。
小型モバイルバッテリー 100Wh以下 軽量
もし今使っているバッテリーが古くて容量表示が不明瞭だったり、2個制限に引っかかりそうな場合は、新しい軽量モデルを1個購入するのも手です。100Wh(27,000mAh)以下で、かつ軽量な製品を選べば、ルール内で最大限の容量を確保できます。
2026年7月1日から始まったベトナム航空を含むベトナム全航空会社のモバイルバッテリールールは、安全を最優先にした国際基準に基づくものです。一見厳しく感じるかもしれませんが、ルールを正しく理解し、事前に準備しておけば、何も怖くありません。
最後にもう一度、今日の最重要ポイントをおさらいします。
- 持ち込み可能数は最大2個まで
- 機内での使用・充電は一切禁止
- 手荷物から出して、常に見える場所に置く
- 端子は必ず絶縁保護する
- 100Wh超は事前承認が必須
これらのルールは、あなた自身の安全と、快適な空の旅を守るためのものです。新しいルールを味方につけて、ぜひストレスフリーなベトナム航空のフライトをお楽しみください。





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