ワイヤレスイヤホンを買ったのはいいけど、「パソコンやゲーム機で使いたいのに接続できない……」そんな経験はありませんか?
実はそれ、ドングルと呼ばれる小さなアダプターを使えば、あっさり解決することがあります。
この記事では、ワイヤレスイヤホンのドングルがどんなものなのか、どうやって選べばいいのかを、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
ワイヤレスイヤホンのドングルとは?
ドングルとは、簡単に言うと 「Bluetoothの送信機(トランスミッター)」 のことです。
パソコンやゲーム機(Nintendo SwitchやPS5など)には、そもそもBluetooth機能が搭載されていなかったり、搭載されていてもワイヤレスイヤホンで音楽を聴くための機能が制限されていたりします。
そんな機器にドングルをUSBポートに挿すだけで、Bluetoothの送信機能が追加され、ワイヤレスイヤホンと接続できるようになるんですね。
ドングルを使うシーン
具体的には、こんな場面で役立ちます。
- パソコンでワイヤレスイヤホンを使いたいとき(特にデスクトップPCや古いノートPC)
- Nintendo Switchでワイヤレスイヤホンを使いたいとき
- PS5でワイヤレスイヤホンを使いたいとき
- テレビの音声をワイヤレスイヤホンで聴きたいとき
つまり、「ワイヤレスイヤホン自体は持っているけど、使いたい機器がBluetoothに対応していない」というケースで、ドングルが橋渡し役になってくれるわけです。
ワイヤレスイヤホンのドングルの選び方
ドングルと一口に言っても、いろいろな種類があります。選ぶときに押さえておきたいポイントを整理しておきましょう。
接続端子をチェック(USB Type-A / Type-C)
まずは、使いたい機器にどんなUSBポートがあるかを確認します。
- USB Type-A:従来の四角いUSBポート。デスクトップPCや古いノートPC、PS5などに多い。
- USB Type-C:最近のスマホやノートPC、Nintendo Switchに多い、小さくて上下対称のポート。
最近のドングルはType-Cが主流ですが、Type-A変換アダプターが付属している製品も多いので、そのあたりもチェックしておくと安心です。
対応Bluetoothバージョン
現在の主流は Bluetooth 5.0以降 です。特に Bluetooth 5.3 に対応している製品は、接続の安定性や省電力性能が向上しています。
あくまで目安ですが、新しいバージョンに対応しているほうが、長く使える可能性が高いでしょう。
対応コーデックの違い
コーデックとは、音声データの圧縮・送信方式のことです。対応コーデックによって音質や遅延(ラグ)が変わってきます。
- SBC:ほぼすべてのBluetooth機器が対応する標準コーデック。特に悪いわけではないが、高音質とは言えない。
- AAC:Apple製品(AirPodsなど)でよく使われるコーデック。iPhoneなどとの相性が良い。
- aptX:高音質コーデックのひとつ。AndroidスマホやPCで使える機器も多い。
- aptX Low Latency:低遅延に特化したコーデック。ゲームや動画視聴に向く。
- aptX Adaptive:aptX Low Latencyの進化版。状況に応じて音質と遅延を自動調整する。
- LDAC:ソニーが開発した高音質コーデック。ハイレゾ相当の音質を楽しめるが、対応イヤホンが限られる。
もしゲーム用途で使いたいなら aptX Low Latency または aptX Adaptive に対応した製品を選ぶとよいでしょう。
逆に、お使いのワイヤレスイヤホンがどのコーデックに対応しているかも、あらかじめ確認しておくことをおすすめします。
バッテリーの有無
ドングルには大きく分けて2種類あります。
- バッテリー内蔵型:USBポートから抜いても単独で使える。ケーブルレスでスマホなどにも挿せるが、充電が必要。
- バスパワー駆動型(バッテリー非内蔵):USBポートに挿している間だけ動作する。充電の手間がなく、常に同じ環境で使うなら便利。
持ち運びして使いたいのか、それとも自宅の決まった場所で使いたいのかで、選ぶタイプが変わってきます。
おすすめのワイヤレスイヤホン用ドングル
ここからは、実際に市場で評価が高く、公式情報で仕様が確認できている製品を、用途別に紹介していきます。
なお、価格や在庫状況は変動することがあります。購入の際は各販売ページで最新情報をご確認ください。
1. ゲーム用途で選ぶなら: Creative BT-W5
Creative社の BT-W5 は、ゲーム用途に強い人気モデルです。
- 特徴:Bluetooth 5.3対応。aptX Adaptive / aptX HD / aptX Low Latency / AAC / SBCに対応。USB Type-C接続(Type-A変換アダプター付属)。
- メリット:幅広いコーデックに対応しているので、手持ちのワイヤレスイヤホンと組み合わせやすい。ゲーム向けの低遅延モードも搭載。
- デメリット:バッテリーは非内蔵。価格はやや高め(6,000〜8,000円程度が相場)。
- 向いている人:Nintendo SwitchやPS5、PCでゲームをしながらワイヤレスイヤホンを使いたい人。
- 向いていない人:バッテリー内蔵タイプがほしい人、予算を抑えたい人。
- 注意点:aptX Adaptiveの恩恵を受けるには、イヤホン側もaptX Adaptiveに対応している必要があります。
2. コスパ重視で選ぶなら: Creative BT-W4
先ほどのBT-W5のひとつ前のモデルが BT-W4 です。
- 特徴:Bluetooth 5.0対応。aptX Adaptive / aptX HD / aptX Low Latency / AAC / SBC対応。USB Type-C接続(Type-A変換アダプター付属)。
- メリット:BT-W5とほぼ同等のコーデック対応で、価格は少し安め(5,000〜7,000円程度)。
- デメリット:Bluetoothバージョンが5.0で、BT-W5よりは古い。
- 向いている人:ゲーム用途で低遅延を重視しつつ、予算を抑えたい人。
- 向いていない人:最新のBluetoothバージョンにこだわりたい人。
- 注意点:BT-W5との違いはバージョンだけではない場合もあるので、購入前に公式サイトで比較してみることをおすすめします。
3. テレビやオーディオ機器とつなぐなら: FiiO BTA30 Pro
自宅のテレビやオーディオシステムと接続したいなら、FiiOの BTA30 Pro が選択肢になります。
- 特徴:トランスミッター(送信)とレシーバー(受信)両方に対応。光デジタル入力/出力付き。LDAC / aptX HD / aptX Low Latency / AAC / SBCに対応。
- メリット:LDAC対応で高音質なワイヤレスイヤホンと組み合わせられる。テレビの光デジタル出力に接続できる。
- デメリット:価格が高め(15,000〜20,000円程度)。据置き型で大きめ。持ち運びには不向き。
- 向いている人:自宅でテレビの音声を高音質なワイヤレスイヤホンで聴きたい人。
- 向いていない人:持ち運び用途や、ゲームだけに使いたい人(オーバースペックになりがち)。
- 注意点:送信/受信モードの切り替えが必要なので、最初に設定を確認しましょう。
4. 2台のイヤホンを同時接続したいなら: Avantree C81
二人で映画を観るときなど、2台のワイヤレスイヤホンを同時につなげたい なら、Avantreeの C81 が便利です。
- 特徴:Bluetooth 5.3対応。aptX Adaptive対応。USB Type-C接続(Type-A変換アダプター付属)。デュアルリンク機能搭載。
- メリット:最大2台のワイヤレスイヤホンを同時接続可能。ゲーム向け低遅延モードも搭載。
- デメリット:日本国内での知名度はCreativeよりやや低め。バッテリー非内蔵。
- 向いている人:2人で同じ音声をワイヤレスで聴きたい人。
- 向いていない人:バッテリー内蔵型を求める人。
- 注意点:AvantreeはBluetoothオーディオアクセサリの専門メーカーとして実績があります。
5. まずはお試しで使いたいなら: ESYNIC Bluetooth トランスミッター
「ドングルってものに初めて挑戦するけど、まずは安いので試してみたい」という人には、ESYNICの製品も選択肢に入ります。
- 特徴:Bluetooth 5.3対応。USB Type-C接続。コンパクト設計。価格は2,000〜4,000円程度。
- メリット:とにかく安い。基本的な機能は備わっている。
- デメリット:対応コーデックがモデルによって異なる。ファームウェア更新などのサポートは限定的。品質にばらつきがある可能性も(口コミ情報)。
- 向いている人:予算を最優先する人。まずはドングルの使い勝手を試したい人。
- 向いていない人:ゲームで低遅延を求める人。長く安定して使いたい人。
- 注意点:型番ごとに仕様が異なるので、aptX対応かどうかは必ず購入前に確認してください。
6. バッテリー内蔵タイプがいいなら: Avantree C51
USBポートに挿しっぱなしではなく、ケーブルレスで使いたい場合は、バッテリー内蔵の Avantree C51 も候補になります。
- 特徴:Bluetooth 5.0対応。aptX Low Latency対応。バッテリー内蔵(駆動時間約6時間)。
- メリット:充電して使うタイプなので、スマホなどに直接挿して使える。aptX Low Latency対応。
- デメリット:Bluetoothバージョンが5.0とやや古い。充電の手間がかかる。
- 向いている人:スマホでケーブルレスに使いたい人。
- 向いていない人:常に給電して使い続けたい人。
- 注意点:バッテリーは消耗品です。長期間使うと持続時間が短くなる可能性があります。
ドングルを使う前に知っておきたい注意点
イヤホン側の対応コーデックを確認しよう
どれだけ高性能なドングルを買っても、イヤホン側がそのコーデックに対応していなければ意味がありません。
例えば、aptX Adaptive対応のドングルを買ったとしても、使っているイヤホンがSBCとAACだけしか対応していなければ、aptX Adaptiveの恩恵は受けられません。
購入前に、自分のワイヤレスイヤホンがどのコーデックに対応しているか、公式サイトなどで確認しておきましょう。
遅延(ラグ)はゼロにはならない
ゲーム用途で気になるのが「遅延(ラグ)」です。
aptX Low LatencyやaptX Adaptiveに対応した製品を選べば、かなり遅延を抑えることはできますが、完全にゼロにはなりません。
特にリズムゲームやFPSなど、一瞬の反応が勝負を分けるジャンルでは、無線接続の遅延が気になる場合もあります。
あくまで「有線よりは遅延がある」という前提で、用途に合った製品を選ぶようにしましょう。
すべての機器で動作するわけではない
ドングル自体が対応OSや対応機器を明示している場合があります。
購入前に以下の点を確認しておくと、トラブルを避けられます。
- Windows / macOS / Switch / PS5 など、使いたい機器で動作するか
- ドライバのインストールが必要かどうか(多くの製品はプラグアンドプレイで動作する)
- ファームウェア更新が必要な場合、その方法は用意されているか
よくある質問
Q. ドングルとBluetoothアダプターの違いは?
基本的には同じものを指します。ドングルは「USBに挿す小さな機器」という意味で使われることが多く、Bluetoothアダプターも同じカテゴリです。この記事では「ワイヤレスイヤホンを使うための送信専用アダプター」をドングルと呼んでいます。
Q. ドングルなしでPCにワイヤレスイヤホンを接続できますか?
PCに最初からBluetooth機能が搭載されていれば、ドングルなしでも接続できます。ただし、ゲーム用途で低遅延を求めたい場合や、対応コーデックを拡張したい場合は、あえてドングルを使う選択肢もあります。
Q. ドングルは挿したままにしておいて大丈夫?
バスパワー型(バッテリー非内蔵)なら、挿したままでも特に問題はありません。ただし、発熱が気になる場合や、長期間使わない場合は抜いておくのが無難です。
Q. ドングルを2つ同時に使えますか?
USBポートが複数あれば、物理的には同時に挿せます。ただし、複数のドングルが同時に接続されると干渉する可能性もあるため、基本的には1つだけ使うことをおすすめします。
まとめ:自分の用途に合ったドングルを選ぼう
ワイヤレスイヤホンのドングルは、「Bluetooth非対応の機器でワイヤレスイヤホンを使いたい」 というときに非常に便利なアイテムです。
選ぶときのポイントを簡単におさらいすると、
- 接続端子(Type-A / Type-C)を確認する
- Bluetoothバージョン(できれば5.0以降)をチェックする
- 対応コーデック(aptX Low LatencyやaptX Adaptiveなど)をイヤホンと合わせる
- バッテリー内蔵かどうかで使い勝手が変わる
ゲーム重視ならCreative BT-W5やBT-W4、テレビや高音質重視ならFiiO BTA30 Pro、2台同時接続ならAvantree C81、まずはお試しならESYNICなど、自分の使いたいシーンに合わせて選ぶとよいでしょう。
ドングルひとつで、ワイヤレスイヤホンの活用範囲はぐっと広がります。ぜひ、あなたにぴったりの1台を見つけてくださいね。

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