「ミニPCにLinuxをインストールしたいけど、どのモデルを選べばいいんだろう?」
「せっかく買ったのに、ドライバがうまく動かなくて使えなかったら嫌だな…」
そんな悩みを持っている方に向けて、この記事ではLinuxが動作するミニPCのおすすめモデルと、選ぶときに押さえておきたいポイントをまとめました。
ミニPCは場所を取らず、省電力で、価格も手ごろなものが多いので、Linuxサーバーや開発マシンとして人気があります。でも、一口に「Linux対応」と言っても、メーカーによってサポートのレベルが違うんですよね。
そこで今回は、公式にLinux対応を確認できたモデルを中心に紹介しつつ、選び方のコツも解説していきます。
LinuxミニPCを選ぶ前に知っておきたい3つのポイント
まず、ミニPCでLinuxを動かすときに確認すべきことを整理しておきましょう。
1. メーカーの公式サポートの有無
これが一番大事です。ASUS(旧Intel NUC)のように、特定のモデルでUbuntuやRed Hat Linuxを検証済みと明言しているメーカーもあれば、「Linux対応」とだけ書いてあって詳細な検証情報がないメーカーもあります。
公式サポートがあると、ドライバ周りで困ったときに情報を探しやすいのがメリットです。ただし、多くの場合「ベストエフォート」でのサポートであり、すべてのディストリビューションで完璧に動くとは限らない点は覚えておきましょう。
2. 搭載されているWi-Fiや有線LANのチップセット
Linuxで一番つまずきやすいのが、無線LANやサウンド、サスペンド機能です。特にWi-Fiモジュールはベンダーによって標準カーネルでの認識可否が変わるので注意が必要です。
Intel製のWi-Fiチップは比較的Linuxとの相性が良いと言われていますが、モデルによっては別途ドライバの導入が必要な場合もあります。
3. 自分の使い方に合った性能か
ファイルサーバーや軽量なホームサーバーとして使うのか、それともデスクトップ用途で使うのかで、求めるスペックは大きく変わります。CPUはIntel Nシリーズのようなエントリー向けから、Ryzen AI Maxシリーズのようなハイエンドまで幅広いので、用途に合わせて選ぶのが大切です。
これらのポイントを頭に入れたうえで、具体的なおすすめモデルを見ていきましょう。
おすすめのLinux対応ミニPC
1. GMKtec NucBox G9
エントリー向け/ストレージサーバーに最適
GMKtec NucBox G9は、Intel N150プロセッサを搭載したコンパクトなミニPCです。
最大の特徴は、M.2スロットが4基搭載されていること。合計で最大16TBのストレージを搭載できるので、NAS(ネットワーク接続ストレージ)やファイルサーバーとしてLinuxを運用したい方にぴったりです。
公式サイトではWindows 11 ProとLinuxのデュアルシステム対応をうたっており、価格も4万4900円〜と手ごろなのも魅力。サイズは146.6×100.25×38.75mmと非常にコンパクトで、省スペースに設置できます。
このモデルのメリット
- とにかくコンパクトで置き場所を選ばない
- 大容量ストレージを低コストで構築できる
- 2.5GbE LAN×2搭載でネットワーク転送が速い
このモデルのデメリット
- Intel N150はエントリー向けCPUのため、重いコンパイル作業や仮想化には不向き
- グラフィック性能は最低限
こんな人に向いています
- 自宅でLinuxベースのNASやファイルサーバーを作りたい方
- 省電力で24時間稼働させたい方
- 予算を抑えたい方
こんな人には向いていません
- 動画編集や3D処理など高い処理能力が必要な方
- 最新のAI推論などをローカルで動かしたい方
購入前の注意点
Linuxが動作することは確認されていますが、すべてのディストリビューションやカーネルバージョンでの動作保証があるわけではありません。導入前に自分の使いたいディストリビューションのコミュニティ情報も確認しておくと安心です。
2. ASUS NUCシリーズ(Compute Element)
安定性重視/公式サポートが欲しい方向け
ASUSが継承したIntel NUCシリーズは、ビジネス向けの信頼性で定評があります。
特にNUC 12 / 13 Compute Elementシリーズは、ASUS公式サイトでUbuntu 20.04 LTSやRed Hat Linuxの検証済みであることが公表されています。公式が動作を確認しているというのは、導入を検討するうえで大きな安心材料になります。
エンタープライズ向けの機能も充実しており、長期安定運用を見越した設計になっているのも特徴です。
このモデルのメリット
- メーカー公式がLinuxサポートを明言している
- ビジネス用途でも使える信頼性の高さ
- 豊富なポート類と拡張性
このモデルのデメリット
- 同性能の中国メーカー製と比べると価格は割高になりがち
- 公式サポートは「ベストエフォート」であり、全ディストリビューションの保証ではない
こんな人に向いています
- とにかく安定した動作を最優先する方
- ビジネス用途や重要なサーバーとして使う方
- 公式の検証情報を参考にしたい方
こんな人には向いていません
- とにかくコストを抑えたい方
- 最新のCPU性能を求める方
購入前の注意点
公式サポート情報は2025年3月17日時点のものです。購入前にASUS公式サイトで、対象モデルが最新のサポートリストに含まれているか確認することをおすすめします。
3. GMKtec EVO-X3
最新ハイエンド/AI開発を視野に入れた方向け
2026年6月29日発売予定のGMKtec EVO-X3は、Ryzen AI Max+ 395を搭載したハイエンドミニPCです。
最大128GBのメモリに対応し、OCuLink端子も搭載しているので、外付けGPUを接続してグラフィック性能を大幅にアップさせることも可能です。公式でLinux/Ubuntu対応を明記しており、ローカルAI推論や大規模な開発環境を構築したい上級者向けの一台です。
このモデルのメリット
- 圧倒的な演算性能(140W性能モード)
- 最新のWi-Fi 7に対応
- USB4(PD 100W給電対応)で周辺機器の接続も充実
このモデルのデメリット
- ハイエンドモデルのため価格は高くなると予想される
- 発売直後は在庫が不安定な可能性がある
こんな人に向いています
- AI開発や大規模なコンパイルを行うエンジニア
- 最新技術をいち早く試したい上級者
- 外付けGPUを使った拡張を考えている方
こんな人には向いていません
- コストパフォーマンスを重視する方
- 省電力性を求める方
- ファイルサーバーなどの軽量用途で十分な方
購入前の注意点
発売前のモデルのため、日本円での最終価格は2026年6月19日時点では未定です。アーリーアクセス登録で割引クーポンが配布されている場合があるので、気になる方は公式情報をチェックしてみてください。
よくある質問
Q. Linuxディストリビューションは何を選べばいいですか?
特にこだわりがなければ、Ubuntu 22.04 LTSまたは24.04 LTSがおすすめです。コミュニティ情報が豊富で、トラブル時に解決策を見つけやすいのが理由です。公式サポート情報もUbuntuを基準にしているケースが多いので、まずはこの2つを検討するとよいでしょう。
Q. ミニPCにLinuxをインストールするのは難しいですか?
最近のミニPCはUEFIブートに対応しているものが多く、USBメモリからインストールするのはそれほど難しくありません。ただし、Wi-Fiやサウンドなどのドライバが標準カーネルに含まれているかどうかが鍵になります。インストール前に、自分の使いたいディストリビューションの「ライブUSB」で起動して、ハードウェアが認識されるかチェックすると安心です。
Q. 「Linux対応」と書いてあれば大丈夫ですか?
必ずしもそうとは限りません。メーカーによって「対応」の定義はさまざまです。公式に検証済みのディストリビューションやカーネルバージョンが明記されているかどうかを確認しましょう。記載がない場合は、導入後に自分で調整する可能性があることを想定しておくのが無難です。
まとめ:自分の用途とスキルに合ったミニPCを選ぼう
Linuxを動かすミニPCを選ぶときは、「公式サポートの有無」と「自分の使い方」の2つを軸に考えるのがおすすめです。
- とにかく安定性を重視するなら:ASUS NUCシリーズ
- ファイルサーバーやNAS用途なら:GMKtec NucBox G9
- 最新のAI開発やハイエンド用途なら:GMKtec EVO-X3
どのモデルも「Linuxが動く」という点では確認が取れていますが、すべてのディストリビューションで完璧に動作することが保証されているわけではありません。購入前には公式サイトで対応状況を再確認し、必要に応じて自分の使いたいディストリビューションのコミュニティでの情報も集めてみてください。
ミニPCとLinuxの組み合わせは、コストパフォーマンスが高く、自由度の高い環境を手に入れられる魅力的な選択肢です。この記事が、あなたにぴったりの一台を見つけるための判断材料になれば嬉しいです。

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