山手線モバイルバッテリー発火のメーカーはどこ?事故から1年、いまだ続くリコール問題と安全な選び方

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2025年7月20日、JR山手線の車内でモバイルバッテリーが発火し、5人が軽傷を負う事故が発生しました。この事故を起こしたメーカーは、大阪のティ・アール・エイ社が販売する「cheero(チーロ) Flat 10000mAh」という製品です。実はこの製品、事故の2年前にあたる2023年6月からすでにリコール(回収・無償交換)の対象になっていました。でも、この事故をきっかけに「自分のバッテリーは大丈夫なの?」という不安が一気に広がったのは記憶に新しいですよね。

あれから1年以上が経ちましたが、モバイルバッテリーの火災問題は終わっていません。むしろ2025年にはリチウムイオン電池関連の火災が前年の約2倍に増えており、消防庁のデータ(2026年3月公表)によると、そのうちモバイルバッテリーが原因のものは482件と、電池製品の中で最も多くなっています。この記事では、事故の詳細はもちろん、なぜメーカー名がすぐに公表されなかったのか、2026年現在も続くリコールの問題点、そしてあなたのモバイルバッテリーが本当に安全かどうかを自分でチェックする方法まで、最新のデータをもとに徹底解説します。

山手線で発火したモバイルバッテリーのメーカーは「cheero」だった

冒頭でもお伝えしたとおり、2025年7月20日に山手線で発火したモバイルバッテリーは、ティ・アール・エイ株式会社が販売する「cheero Flat 10000mAh」 という製品です。事故発生から4日後の7月24日、同社が公式サイトで謝罪とともにリコール対象製品であることを公表しました。

この製品のリコールは、事故が起きるはるか前の2023年6月15日に始まっています。理由は「特定の製造委託先における品質管理の不備により、発火する危険性がある」というものでした。

でもここでひとつ、疑問が浮かびませんか?

「なぜ事故から4日も経ってからメーカー名が出てきたの?」

事故直後、多くの人が「どのメーカーのバッテリーなんだろう」と不安になったはずです。SNSでは「隠蔽しているんじゃないか」といった声も見られました。でも、これにはちゃんとした理由があるんです。

なぜメーカー名の公表に4日もかかったのか

製品発火事故が起きたとき、すぐにメーカー名が公表されないのは、実は業界ではよくあることなんです。なぜなら、メーカーを特定するには消防との合同調査が必要だからです。

今回の事故でも、JR東日本や警視庁だけでなく、東京消防庁が現物を回収して詳しい原因を調べる必要がありました。製品に刻印されたロット番号や製造記録を照合し、どの製造ロットで、どの工場で作られたものかを特定するのにはどうしても時間がかかります。

実際、2024年にJR水戸駅で発生した別のモバイルバッテリー発火事故でも、消防での原因確認中はメーカー名が公表されていませんでした。つまり、即時公表がなされなかったのは隠蔽ではなく、公的機関による正式な調査という手続きが優先されたからなんです。

とはいえ、ユーザーとしては「早く教えてほしい」という気持ちになりますよね。この辺りは、情報公開のスピードと正確性のバランスが難しいところだと思います。

事故から1年、いまだ続くモバイルバッテリー火災とリコール問題

山手線の事故は大きなニュースになりましたが、実はモバイルバッテリーの火災は今も各地で起きています。消防庁が2026年3月に公表したデータによると、2025年1年間でリチウムイオン電池が原因の火災は1297件に上り、前年の約2倍に増加しています。

その内訳を見てみると、モバイルバッテリーが482件で最多。次いで携帯電話が315件、電動工具が124件という順番です。つまり、私たちが日常で一番身近に使っているモバイルバッテリーが、一番事故を起こしているという現実があります。

さらに気になるのがリコールの回収率の問題です。例えば、アンカー・ジャパンが2025年6月にリコールを発表した「Anker Power Bank (10000mAh, 22.5W)」は約40万台が対象になりましたが、2026年1月時点での回収率はわずか21.6%にとどまっています。つまり、10台のうち8台近くがまだユーザーの手元に残っている可能性があるんです。

「そんなに回収が進んでいないの?」と思われるかもしれません。その理由としては、製品をどこで買ったか覚えていない、リコール情報自体を知らない、手続きが面倒といった声がSNSなどで見られました。中には「もう捨てた」「中古で買ったから対象かどうかわからない」というケースもあるでしょう。

あなたのモバイルバッテリーは大丈夫?主要リコール製品一覧

「自分の使っているバッテリーがリコール対象じゃないか確認したい」——これがこの記事を読んでいる多くの人の一番の目的だと思います。そこで、2023年から2026年現在までにリコールが発表された主なモバイルバッテリーを一覧にまとめました。

メーカー(販売元)主な対象製品名リコール開始日リコールの理由
ティ・アール・エイ (cheero)cheero Flat 10000mAh2023年6月15日特定製造委託先の品質管理不備による発火リスク
アンカー・ジャパン (Anker)Anker Power Bank (10000mAh, 22.5W) 他2025年6月26日電池セル製造時の異物混入による内部短絡リスク
アンカー・ジャパン (Anker)Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000) 他2024年9月17日(2025年1月に拡大)火災事故の発生を受け対象拡大
Bigblue TechX tormモバイルバッテリー2025年7月1日公表なし(リコール情報サイトに掲載)
CIOSMARTCOBY Ex01 SLIM Qi2 & CABLE2025年1月27日バッテリーセルの製造不良
イケア・ジャパン (IKEA)VARMFRONT (ヴァルムフロント)2024年7月17日製造不良による発火の可能性
ベルキン (Belkin)BoostCharge Pro Fast Wireless Charger for Apple Watch + Power Bank 10K2024年10月7日公表なし

この中で特に注意してほしいのが、すでに手元にある製品の購入時期です。上の表にある製品はすべて、すでにリコールが始まっています。もし自分が使っている製品が該当するなら、すぐに販売元の公式サイトで対象かどうかを確認し、手続きを進めてください。

ちなみに、製品がリコール対象かどうかは、消費者庁のリコール情報サイトやNITE(製品評価技術基盤機構)の「SAFE-Lite」というデータベースでも検索できます。

モバイルバッテリー発火の原因は「衝撃」が最多

ではそもそも、モバイルバッテリーはなぜ発火するのでしょうか。消防庁のデータ(2026年3月公表)を分析すると、発火原因の第1位は「外部からの衝撃」 であることがわかります。

「え、熱じゃないの?」と思った方もいるかもしれません。確かに「夏の車内に置きっぱなしは危ない」という話はよく聞きますが、実際の事故データでは、バッテリーを落としたり、鞄の中で他のものとぶつかったりする物理的な衝撃が一番の原因なんです。

具体的な原因の内訳を見てみると:

原因の種類具体的な状況対策のポイント
外部衝撃落下、鞄の中での衝突、踏む・座るなどの圧力落とさない。鞄の中で他の硬いものと一緒にしない。
高温環境車内放置、直射日光、暖房器具の近く夏場の車内や高温になる場所に置かない。
非純正品の使用互換バッテリー・互換充電器の組み合わせ純正品同士の組み合わせを基本にする。
経年劣化・膨張長期間の使用によるバッテリーの膨らみ膨らみや変形を感じたらすぐに使用をやめる。

この表でわかるように、日常のちょっとした扱い方の違いが大きな事故につながるということです。特に「外部衝撃」は気をつけていても避けにくいもの。私は、モバイルバッテリーは専用のポーチに入れて持ち歩くようにしています。

2026年から航空機ルールも変わった

モバイルバッテリーをめぐっては、交通ルールにも変更がありました。

2026年4月24日から、国土交通省の新ルールにより、航空機に持ち込めるモバイルバッテリーは最大2個までとなり、機内での充電が全面禁止になりました。

「え、今までは機内で充電できてたのに?」という感じですよね。これまでは160Wh以下のバッテリーであれば機内持ち込みが認められていて、多くの航空会社が機内での充電を許可していました。でも、山手線の事故に限らず、機内での発火事例が国内外で報告されるようになったことで、ルールが厳しくなったんです。

もしこれから飛行機に乗る予定があるなら、持ち運ぶバッテリーの数を減らすことと、機内では絶対に充電しないことを覚えておいてください。

安全なモバイルバッテリーの選び方とおすすめ製品

ここまで読んで「じゃあ、これから新しいバッテリーを買うときはどう選べばいいの?」と思った方もいるでしょう。いくつかポイントを押さえておきましょう。

まず、信頼できるメーカーの製品を選ぶことが大前提です。とはいえ、上の表を見ればわかるように、大手メーカーでもリコールが起きています。完全にリスクをゼロにすることはできません。でも、リコールが起きたときに迅速に対応できる体制があるかどうかは、実はとても重要なポイントです。

あと、PSEマーク(電気用品安全法の認証マーク)が付いているかも必ず確認してください。これは日本国内で販売する電気製品に義務付けられている安全基準です。

では、今の時点で購入を検討してもいいと思う製品をいくつか紹介します。

Anker Power Bank 10000mAh 22.5W

アンカー社の製品は、2025年に大規模なリコールを経験しましたが、その後2026年5月には安全性を高めた新セル「Neo Lithium-ion Battery」を発表しています。リコールの教訓を経て、より安全な製品作りに力を入れている姿勢は評価できると思います。最新モデルであれば、この新セルが搭載されている可能性が高いです。

cheero Flat 10000mAh

これがまさに山手線で発火した製品です。現在は改良版が出ています。ティ・アール・エイ社は事故後に謝罪とともに再発防止策を公表しており、品質管理体制を見直しています。ただ、購入する際は必ず最新モデルであることを確認し、旧型の在庫品を掴まされないように注意してください。

CIO SMARTCOBY Ex01 SLIM Qi2 & CABLE

CIO社は2025年にリコールを経験しましたが、その後は品質管理体制を強化しています。特にこの製品は薄型でコンパクトながら大容量で、さらにケーブル一体型なので「ケーブルを忘れた!」というストレスもありません。リコール対応の早さも評価できるポイントです。

どの製品を選ぶにしても、「安さだけで選ばない」「購入後は定期的に状態をチェックする」「少しでも異常を感じたら使わない」 という姿勢が大切です。

山手線の事故から学ぶモバイルバッテリーとの正しい付き合い方

ここまで読んでいただいて、モバイルバッテリーの事故が決して「他人ごと」ではないことが伝わったと思います。山手線の事故は、誰もが使っている身近な製品が、一瞬で重大な事故を引き起こす可能性があるということを私たちに突きつけました。

繰り返しになりますが、事故を起こしたのはcheeroというメーカーで、製品は「cheero Flat 10000mAh」でした。そしてこの製品は、事故の2年前からリコール対象だったという事実は、私たちユーザーにも「リコール情報をちゃんとチェックする習慣」が求められていることを示しています。

今、あなたのバッグの中や机の上にあるモバイルバッテリーは大丈夫ですか?

型番を確認して、リコール情報をチェックして、もし対象なら速やかに手続きを。そしてこれから買うときは、安全性とアフターサポートを重視した製品選びを心がけてください。

モバイルバッテリーは、正しく使えば本当に便利なアイテムです。ちょっとした注意と確認を習慣にするだけで、大きな事故を防げるはずです。今日この記事を読んだことをきっかけに、ぜひ一度、手元のバッテリーを見直してみてください。

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