飛行機にモバイルバッテリーを持っていくとき、「Wh(ワット時)」って書いてあるけど、これって何? どうやって計算すればいいの? と思ったことはありませんか?
結論から言うと、2026年4月24日からモバイルバッテリーの機内持ち込みルールが大きく変わりました。新しいルールでは、容量に関係なく1人2個までの持ち込みに制限され、機内での充電や使用が全面禁止になりました。違反すると航空法に基づく罰則(2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金)が科される可能性もあります。
この記事では、Whの意味や計算方法はもちろん、2026年4月の法改正で変わった最新ルールを中心に、飛行機にモバイルバッテリーを持っていく前に絶対に知っておくべきことをすべて解説します。
モバイルバッテリーの「Wh(ワット時)」とは? そもそも何の数字?
モバイルバッテリーの本体や説明書に「Wh」という単位が書いてあるのを見たことはありますか? Whは「ワット時」と読み、バッテリーがどれだけの電気を蓄えられるかを示すエネルギーの単位です。
よく見かける「mAh(ミリアンペア時)」は電流の容量を表すのに対し、Whは「電圧×電流」で計算される実際に使える電力の量を表します。つまり、同じ10,000mAhでも電圧が違えば、Whの値は変わってくるんです。
飛行機の機内持ち込みルールでは、このWhが基準になっています。そのため、自分のモバイルバッテリーが何Whなのかを把握しておくことが非常に重要です。
Whの計算方法はたったの3秒
Whの計算式はとてもシンプルです。
Wh = V(電圧)× mAh(容量) ÷ 1000
例えば、よくあるモバイルバッテリーのスペックで見てみましょう。
- 電圧(V)= 3.7V、容量(mAh)= 10,000mAh の場合
→ 3.7 × 10,000 ÷ 1000 = 37Wh - 電圧(V)= 3.7V、容量(mAh)= 20,000mAh の場合
→ 3.7 × 20,000 ÷ 1000 = 74Wh
エレコムの製品情報(2026年7月更新)によると、モバイルバッテリーの本体にはVとmAhの数値が銘板に記載されているので、その数字を使って計算すればOKです。最近の製品は本体にWhが直接書いてあるものも増えているので、まずは本体の表示をチェックしてみてください。
2026年4月の法改正で変わった! モバイルバッテリー機内持ち込みの新ルール
ここがこの記事の一番の山場です。2026年4月14日に国土交通省から発表され、同4月24日から適用された新ルールは、モバイルバッテリーを持って飛行機に乗るすべての人に関わる大きな変更です。
変更点①:持ち込み個数は「1人2個まで」に統一
従来は航空会社によってルールが異なる場合がありましたが、2026年4月24日以降は容量にかかわらず1人2個までに統一されました。これは予備のモバイルバッテリーを含めた総数です。3個以上持っている場合は、2個を選んで持ち込み、残りは預け入れ(できません!)ではなく、どうしても持ち運びたい場合は航空会社に相談する必要があります。
変更点②:機内での充電・使用が全面禁止になった
これまで機内でスマホにモバイルバッテリーから充電している人を見かけたことがあるかもしれませんが、新ルールでは機内での充電(スマホへの給電も含む)と、機内のコンセントからモバイルバッテリー本体への充電がすべて禁止になりました。
座席に座ったら、モバイルバッテリーは座席ポケットや足元の手の届く場所に保管し、使用しないことが義務付けられています(国土交通省発表、2026年4月14日)。
変更点③:違反すると罰金や拘禁刑の対象になる
これは多くの人が見落としがちなポイントですが、これらのルールに違反した場合、航空法に基づく罰則(2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金) が科される可能性があります(国土交通省 報道発表資料より、2026年4月14日)。「ちょっとくらい…」は通用しない世界になったということを頭に入れておいてください。
古い情報に注意! まだネットには改正前のルールがあふれている
ここで注意したいのは、2026年8月現在でも、多くのWebサイトやブログが改正前のルール(個数制限が航空会社によって違う、機内での使用がOKなど)のまま更新されていないということです。
飛行機に乗る前に情報を調べるときは、必ず国土交通省の公式サイトや、航空会社の公式ページで最新情報を確認するようにしてください。この記事の情報も執筆時点(2026年8月17日)のものですが、ルールは変更される可能性があります。出発前には必ず一次情報をチェックする習慣をつけましょう。
知っておきたい! モバイルバッテリーと「予備電池」の扱いの違い
ここでひとつ、混乱しがちなポイントを整理しておきます。
デジタルカメラやビデオカメラの「予備電池」は、今回の新ルールで言うモバイルバッテリーの「1人2個」制限の対象外です(Anker Japan公式ブログ、2026年7月14日)。
ただし、予備電池自体の容量による制限は引き続き適用されます。
- 100Wh以下:個数制限なし(ただし航空会社の指示に従う)
- 100Wh超〜160Wh以下:航空会社の許可が必要
つまり、モバイルバッテリーを2個持っていて、さらにカメラの予備電池を3個持っていく、ということは可能です。でも、予備電池が100Whを超える場合は要注意。写真を仕事にしている人や、長時間の撮影で多くのバッテリーを持ち歩く人は、この違いをしっかり把握しておいてください。
ユーザーのリアルな声:「重さ」が思った以上に重要だった
モバイルバッテリーを実際に使っている人の口コミを調べてみると(楽天市場 商品レビュー、2026年8月17日時点)、意外なポイントが見えてきました。
多くのユーザーは「ケーブル内蔵で便利」「コンパクト」「大容量で満足」といったプラス評価をしている一方で、ネガティブな意見として「重さ」に関する声が目立ちます。「予想以上に重い」「気軽な携帯用にはイマイチ」という趣旨の投稿が複数見られました。
つまり、容量の大きさ=便利という単純な図式ではなく、「どれだけ重くても許容できるか」という実用性のトレードオフが、ユーザーにとっては大きな判断材料になっているんです。
また、「説明書がもう少し詳しいと良い」という声もあり、特に初心者にとっては、Whの計算方法や機内持ち込みルールの理解がハードルになっている可能性がうかがえます。
新しい技術「準固体電池」って何? 安全性と寿命で選ぶなら
従来のモバイルバッテリーの多くは液体の電解質を使ったリチウムイオン電池ですが、最近は準固体電池(セミソリッドステートバッテリー) を搭載した製品も出てきています。
BAL(大橋産業)の製品情報(2026年7月)によると、準固体電池には以下のような特徴があります。
- 充放電サイクルが約2000回(従来のリチウムイオン電池は約500〜800回)
- 動作温度範囲が-20℃〜60℃と広く、寒い場所や暑い場所でも安定動作
- ゲル状の電解質を使うことで液漏れリスクが極めて低く、発火の原因となるデンドライト(樹枝状結晶)の発生を抑制
つまり、長く安全に使いたい人には、従来型よりも準固体電池搭載モデルの方が向いていると言えます。飛行機に持ち込むかどうか以前に、「壊れにくくて安心なモバイルバッテリーが欲しい」という人は、この技術をチェックしてみると良いでしょう。
モバイルバッテリー選びで後悔しないために:Whと新ルールを踏まえた3つのポイント
ここまでの内容を踏まえて、モバイルバッテリーを選ぶときのポイントを整理します。
① まずは「Wh」を計算できるようになろう
製品のVとmAhを見て、Wh = V × mAh ÷ 1000 で計算できるようにしておきましょう。本体にWhが直接書いてある製品ならなお良し。飛行機に持っていくかどうかの判断基準はすべてWhです。
② 「容量」より「重さ」と「使い方」で選ぶ
ユーザーの声にもあったように、大容量はその分重くなります。日常使いなのか、旅行用なのか、飛行機での使用がメインなのか。自分のライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。
③ 新しい技術(準固体電池など)も選択肢に入れる
長期間使うことを考えると、寿命や安全性の面で優れた準固体電池モデルはコストパフォーマンスが高いと言えます。
飛行機に持っていける! おすすめモバイルバッテリー
ここでは、Whの計算や機内持ち込みルールを踏まえた上で、実際に購入可能なおすすめ製品を紹介します。いずれも160Wh以下で、機内持ち込みが可能な製品です(ただし個数制限に注意)。
Anker Power Bank (10000mAh, 22.5W)
どの製品を選ぶにしても、2026年4月24日以降の新ルールを守ることが大前提です。特に飛行機に乗る際は、1人2個まで、機内での使用・充電は禁止、座席ポケットや足元に保管——この3つを絶対に守って、快適で安全な空の旅を楽しんでください。
そして出発前には、必ず国土交通省の公式サイトや利用する航空会社の公式ページで、最新のルールを再確認することをお忘れなく。安全で楽しい旅行になりますように。





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