飛行機にモバイルバッテリーを持ち込むとき、容量が何Whまで大丈夫か、個数制限はあるのか、そもそも機内で使えるのか——そんな不安、一度は抱えたことがあるんじゃないでしょうか。
結論から言うと、2026年4月24日から日本発着便を含む多くの航空会社でルールが大きく変わりました。持ち込みは1人2個まで。機内での充電も給電も全面禁止。 しかも、2027年以降には持ち込み可能な容量の上限が今の160Whから100Whに引き下げられる可能性が出てきています。
この記事では、2026年9月時点の最新ルールをベースに、航空会社ごとの細かい違い、そして「今から買うならどれを選べばいいか」まで、徹底的に解説していきます。
2026年4月から変わったモバイルバッテリーの機内持ち込みルール
まずは押さえておくべき基本ルールを整理しましょう。
2026年4月24日、国際民間航空機関(ICAO)の国際基準改定に伴い、日本発着を含む国際線・国内線でモバイルバッテリーの取り扱いが変更されました(国土交通省/政府広報オンライン、2026年4月)。
変更後の主なルールは以下の通りです。
- 持ち込み個数は1人2個まで(従来は100Wh以下なら個数制限なし)
- 機内での充電・給電は全面禁止(モバイルバッテリー本体への充電も、スマホなどへの給電もNG)
- 預け入れは引き続き禁止
- 端子部分の絶縁処理(ビニールテープなどで覆う)が義務化
- 100Wh超160Wh以下の大容量バッテリーは、航空会社によっては事前承認が必要な場合がある
特に個数制限と機内使用禁止の2つは、これまで「何個でもOK」「機内で充電できて便利」と考えていた人にとっては大きな変更点です。羽田空港の公式アナウンス(2026年4月)でも、これらの点が注意喚起されています。
なお、違反した場合の罰則は2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金とされています。知らなかったでは済まされないところまで来ていますから、くれぐれもご注意を。
航空会社ごとに違う!100Wh超のバッテリーは事前承認が必要なケースあり
ここで特に気をつけたいのが、100Whを超えるモバイルバッテリーの扱いが航空会社によって異なるという点です。
多くの国内航空会社は160Whまでを事前承認なしで受け入れています。例えばANA(全日本空輸)の公式サポートページ(2026年4月)では、160Whまでのモバイルバッテリーは事前承認不要と明記されています。
しかし、国際線を運航する一部の航空会社ではルールが異なります。
Finnair(フィンエアー) の公式規定(2026年6月)では、100Whを超え160Whまでのモバイルバッテリーは事前承認が必須です。事前承認を得ずに持ち込もうとすると、保安検査で没収されるリスクがあります。
また、ベトナム民間航空局も2026年7月1日から同様に1人2個までのルールを導入し、100Wh超のバッテリーには事前承認を求めています。マカオ民航局は2026年3月29日から1人2個制限を施行しましたが、こちらは160Whまで事前承認なしで認めています。
つまり、「160WhまでOK」はあくまで日本の国土交通省基準に過ぎず、航空会社ごとの運用ポリシーが大きく影響するということです。国際線に乗る予定がある方は、搭乗前に利用する航空会社の公式サイトで必ず確認することをおすすめします。
2027年以降、持ち込み上限が100Whに引き下がる可能性
ここからは少し未来の話です。
国際航空運送協会(IATA)の規定変更により、2027年1月以降、モバイルバッテリーの持ち込み可能容量が現在の160Whから100Whに引き下げられる可能性が浮上しています(2026年時点の予測)。
まだ正式決定ではありません。しかし、すでにFinnairやベトナム民間航空局が100Whを境に事前承認制度を導入していることからも、この流れは確実視されています。
もし今から新しいモバイルバッテリーを購入するなら、将来のルール変更を見越して100Wh以下の製品を選んでおくのが無難です。せっかく買った大容量バッテリーが、数年後に機内持ち込みできなくなってしまっては悲しいですからね。
モバイルバッテリー選びの前に:WhとmAhの関係をサクッとおさらい
モバイルバッテリーの容量表示でよく見かける「mAh(ミリアンペアアワー)」と「Wh(ワットアワー)」。この2つ、実は同じものを表しているようでちょっと違います。
航空会社のルールで基準になるのはWh(ワットアワー) です。mAh表記しかない製品の場合、自分で換算する必要があります。
換算式はこちら。
Wh = mAh × V(電圧) ÷ 1000
例えば、20,000mAh、電圧3.7Vのモバイルバッテリーなら…
20,000 × 3.7 ÷ 1000 = 74Wh
となります。この計算さえできれば、ルールの上限と照らし合わせることができます。100Whを超えるかどうかは、この計算でチェックしてください。
実はこんなに違う!ユーザーのリアルな声から見える課題
SNSやQ&Aサイトを調べてみると、実際にモバイルバッテリーの持ち込みでつまずいた人の声が多く見られました(X、Yahoo!知恵袋、2026年9月3日確認)。
特に多かったのは以下のような傾向です。
困っていること・不満の声
- 「mAh表示しかなくて、Whに換算するのがわからない」
- 「古いバッテリーにはWh表記がそもそもない」
- 「知らずに預け荷物に入れたら空港で呼び出されて没収された」
- 「機内で全く使えないなら持っていく意味あるの?」
安心した・助かったという声
- 「事前に新ルールを知っていたから焦らなかった」
- 「航空会社のサイトで事前に確認しておいて正解だった」
上位のまとめ記事は「計算式を紹介して終わり」というものが多いのですが、実は換算そのものよりも「Wh表記がない場合どうするか」という現実的な困りごとがユーザーには多いんです。
そこで、ここでひとつ実用的なアドバイスを。Wh表記がない古いバッテリーは、メーカーの公式サイトで製品仕様を調べるか、どうしてもわからなければ持ち込みを諦めるのが安全です。没収されるリスクを考えれば、新しいバッテリーを買い直すのも一つの手です。
72WhでノートPCはどのくらい使える?実際の駆動時間の目安
容量の話が出たところで、実際の使用イメージも持っておきたいところです。
PC Watchの実測データ(山田祥平のRe:config.sys、2025年4月)によると、72WhのバッテリーでノートPCを約3時間40分駆動できたとのこと。
72Whは20,000mAh級(3.7V換算)のモバイルバッテリーに相当します。つまり、100Wh以下のバッテリーでも、ノートPCを数時間動かすのに十分な容量があるということです。
スマートフォンの充電であれば、20,000mAhクラスで約4〜5回のフル充電が可能と言われています(メーカー公表値より)。100Wh以下のバッテリーでも、実用上はほとんど困らない容量を持っているんですね。
おすすめのモバイルバッテリー選び方と製品紹介
ここまでの内容を踏まえて、「今から買うなら100Wh以下で、かつ最新ルールに対応した製品」 を選ぶのがベストです。
選ぶときのポイントを簡単にまとめると…
- 容量は100Wh以下(できれば90Wh台以下で余裕をもって)
- Wh表記が本体に明記されているもの
- 端子に絶縁キャップが付属しているか、もしくは自分で絶縁処理がしやすい形状
- 航空会社の事前承認が必要ない100Wh以下の製品を選ぶ
それでは、実際におすすめの製品をいくつか紹介します。
UGREEN Nexode 20000mAh モバイルバッテリー
UGREEN Nexodeは20,000mAh(約74Wh)で、100Whの上限に余裕を持って収まります。USB Power Deliveryに対応しており、ノートPCの充電も可能。端子部分の保護キャップ付きで、絶縁処理も簡単です。
Sharge Shargeek 100は容量が100Whピッタリではなく、若干下回る設計で、かつ透明なボディで内部が見えるデザインが特徴。持っているだけで「ルールを守ってます感」が出せるのもポイントです。公式サイトでもWh表記が明確にされているので、保安検査でも安心です。
Xiaomiの20000mAhモデルはコスパの高さで知られる定番品。74Wh前後で100Whを下回るため、事前承認の必要なし。コンパクトで軽量なのも旅先では助かります。絶縁テープは別途用意する必要がありますが、その点はどの製品でも同様です。
Owltechの大容量モデルも20,000mAhクラスで100Wh未満。日本語の取扱説明書やサポートが充実しているので、初めてのモバイルバッテリー購入という方にも安心してすすめられます。
いずれの製品も2026年9月時点で販売が確認できており、かつ100Wh以下のため、現行ルールでも将来の100Wh制限が導入された場合でも問題なく使い続けられるでしょう。
まとめ:ルールは変わる。だからこそ、今から準備を。
2026年4月のルール改定で、モバイルバッテリーの機内持ち込みは「1人2個」「機内使用禁止」が当たり前になりました。
そして2027年には、持ち込み上限が100Whに引き下がる可能性があります。
まだ確定した話ではありません。けれども、Finnairやベトナム民間航空局がすでに100Whを境にした運用を始めているという事実は、将来の流れを予測する上で大きなヒントです。
今モバイルバッテリーを新調するなら、100Wh以下の製品を選ぶこと。これが、これから旅行を計画しているあなたにとって、いちばん賢い選択だと思います。
ルールはどんどん厳しくなっています。でも、正しい知識と正しい製品があれば、不安はありません。この記事が、あなたの旅の準備の役に立てば嬉しいです。





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