クリエイターって、左手の使い方に結構悩んでるよね。
ショートカットキーを覚えきれない。キーボードの端っこで指がつる。右手だけでペンタブ操作してると、どうしても左手が遊んじゃう。
そんな「もどかしさ」をまるごと解決してくれるのが、今回紹介するDOIO KB16です。
1万円ちょっとで買えちゃうのに、アルミ削り出しの高級感と、自由すぎるカスタマイズ性を両立したマクロメカニカルキーボード。左手デバイスって呼ばれるジャンルの製品なんだけど、これがもう作業効率を爆上げしてくれるんですよ。
実際に3ヶ月使ってみたリアルな感想を、良いところも気になるところも正直に話していくね。
DOIO KB16ってどんなマクロメカニカルキーボードなのか
まずはスペック的なところからざっくりおさらいしよう。
DOIO KB16は16個のキーと3つのノブを搭載した、左手専用のマクロパッド。接続はUSB Type-Cの有線のみで、本体サイズは手のひらより少し大きいくらい。素材はCNC加工されたアルミ合金で、ずっしりとした重みがある。
キースイッチはホットスワップ対応。つまり好みのメカニカルスイッチに交換できる。打鍵感にこだわりたい人には嬉しい仕様だね。
中身のファームウェアはQMKっていうオープンソースのプログラムを採用していて、キーマッピングにはVIAというツールを使う。ブラウザ上でリアルタイムにキー配置を変更できるから、専用ソフトのインストールすら不要。ここがめちゃくちゃ便利。
国内正規代理店はKIBU株式会社。実売価格は1万円から1万2千円くらい。正確な金額はDOIO KB16のページをチェックしてみてほしい。
1万円台とは思えない所有感。アルミ筐体と3ノブの魅力
開封して最初に感じたのは「この値段でこの質感、マジ?」っていう驚きだった。
トップフレームはアルミの削り出し。表面はサラサラとした処理がしてあって、指紋も目立ちにくい。ボトムはアクリルで、中のLEDがほんのり透けて見える。主張しすぎない上品な光り方で、デスクに置いておくだけでちょっと気分が上がるんだよね。
カラバリも豊富で、ブラック、ホワイト、パープル、グリーン、ブルーなんかがある。自分のデスク環境に合わせて選べるのも嬉しいポイント。
そしてこのマクロメカニカルキーボード最大の特徴が、3つも付いてるロータリーエンコーダー。要はノブね。
大きいノブが真ん中にどーんと1つ。小さいノブが左右に1つずつ。これがもう、めちゃくちゃ直感的で気持ちいい。画面の拡大縮小とか、タイムラインのスクロールとか、ブラシサイズの調整とか、回すだけでスッと操作できる快感はクセになる。
しかもノブは押し込みボタンとしても使える。例えば「押し込みでツールを切り替え、回転でブラシサイズ変更」みたいな設定が可能。2アクションを1つのノブに集約できるから、キー16個だけでもかなり多機能に使えるんだ。
VIAで設定できることと、最初につまづきやすいポイント
さて、ここからがKB16の本領発揮エリア。キーマッピングの話。
VIAを使えば、16個のキーすべてに好きな機能を割り当てられる。キー単体の入力はもちろん、ショートカットの組み合わせ、マクロ、メディアコントロール、マウス操作まで登録可能。レイヤーは最大4つまで切り替えられるから、イラスト描くとき用、動画編集用、ブラウジング用って感じでシーンごとに最適化できる。
じゃあ設定は難しいのかって話だけど、単純なキー割り当ては本当に簡単。VIAの画面を開いて、割り当てたいキーをクリック、機能を選ぶだけ。変更はリアルタイムで反映されるから、すぐに試せる。
ただ、ここで正直に話しておきたいのが「同時押しショートカット」の設定。
たとえば「Ctrl+Z」を1つのキーに割り当てたい場合、VIA上で該当するキーコードを直接入力する必要がある。C(KC_Z) って感じで書くんだけど、これが最初は「え、なにこの記号…」ってなる。
JIS配列のキーボードを使ってる人は、さらにキーコードのズレにも注意が必要。英字配列ベースで割り当てられる関係で、記号キーなんかは特に狙った通りに動かないことがある。
対策としては「VIA Any Generater」っていう外部ツールを使うのがおすすめ。GUIでポチポチ選ぶだけで、面倒なコードを自動生成してくれる。検索すればすぐ見つかるから、導入時に悩んだらぜひ使ってみて。
MacとWindowsの両方で使う場合は、修飾キーの扱いにも気をつけて。MacのCommandキーはVIA上だとGUIキー(Winキー)として認識される。環境ごとにレイヤーを分けて設定しておけば、いちいち設定を切り替えなくて済むよ。
実際に使って感じた3つの気になる点
買う前に知っておいた方がいいことも、ちゃんと伝えておくね。
1つ目は、大きなノブのクリック感。
個体差かもしれないけど、回すときのノッチ(クリック感)がちょっと甘い。1クリック回したつもりが2回分の入力として認識されることがあって、精密な操作には慣れが必要だった。
2つ目は、小さいノブの操作感。
小さすぎるって声も見かけるけど、個人的には許容範囲。ただ指が太めの人や、素早く回したい人にはちょっと使いづらいかもしれない。比較的しっかりした抵抗感があるから、好みが分かれるところ。
3つ目は、キーキャップが無刻印でフラットなこと。
見た目はめちゃくちゃカッコいい。でも実用面では「どのキーに何を割り当てたか覚えきれない」ってなりがち。16個全部覚えるまでは、ちょっとした工夫が必要。自分はキーキャップに目印になるシールを貼って、覚えたら剥がすって方法で対応した。あとは好みのカスタムキーキャップに交換するのもアリ。
とはいえ、これらは使い込むうちに慣れるか、ちょっとしたカスタマイズで解決できるレベルの話。コスパの高さを考えたら、全然許容できる範囲だと思う。
こんな設定で使ってます|イラスト・動画編集の実例
「実際どんな設定にしてるの?」ってのが一番気になるところだよね。自分のイラスト制作向け設定を参考までにシェアしておく。
レイヤー1:イラスト制作(CLIP STUDIO PAINT)
大きいノブ:回転で拡大縮小、押し込みで100%表示にリセット
左小ノブ:回転でブラシサイズ、押し込みで消しゴムに切り替え
右小ノブ:回転でキャンバス回転、押し込みで元に戻す
キー:Ctrl+Z(戻る)、Ctrl+Alt+Z(進む)、ツール切り替え各種、レイヤー統合、変形確定など
レイヤー2:動画編集(Premiere Pro)
大きいノブ:タイムラインの横スクロール
左小ノブ:クリップの拡大縮小
右小ノブ:音量調整
キー:カット、リップル削除、レンダリング、書き出しなど
レイヤー3:ブラウジング
大きいノブ:スクロール
キー:タブ切り替え、リロード、ブックマーク、ピクチャーインピクチャー起動など
最初はレイヤー1だけで十分かも。慣れてきたら「これも左手だけでやりたいな」って操作を足していく感じが楽しい。
競合と比べてどう?TourBoxやXP-PEN ACK05との違い
左手デバイスを探してると、他にも気になる製品が出てくるよね。簡単に比較しておく。
TourBox Eliteは、クリエイター向け左手デバイスの中ではかなり有名。価格は2〜3万円台で、KB16より倍以上。ダイヤルやスクロールホイールなど、直感的な操作感に定評がある。でもキーボードのような「打鍵感」はないから、メカニカルスイッチのカチカチした感触が好きな人にはKB16の方がしっくりくる。
XP-PEN ACK05は1万円前後で買える板状のデバイス。人気のペンタブメーカーが出してるだけあって、イラスト制作との親和性は高い。でもキーを押す感覚は薄型のパンタグラフ式なので、やっぱりここは好みの問題。
結局は「メカニカルキーボードの打鍵感が好きかどうか」が最大の分かれ目。キーボード沼に片足突っ込んでる人は、絶対KB16が楽しいと思う。
よくある疑問にまとめて回答
KB16はMacでも使える?
使える。ただ前述の通り、修飾キーの扱いに少し注意が必要。CommandキーはGUIキーとして認識されるから、レイヤー分けしておくと快適。
無線モデルはないの?
日本で正規販売されてるのは有線モデルのみ。海外には無線版もあるみたいだけど、ファームウェアの不具合情報なども見かけるから、安定性重視なら現状は有線一択。
設定が消えたりしない?
VIAで設定した内容はキーボード本体に保存される。PCを変えても設定はそのまま使えるし、設定データのエクスポートもできるから安心。
ゲームにも使える?
もちろん。FPSの武器切り替えや、MMOのスキル発動なんかにも便利。ただ16キー+3ノブで足りるかどうかはゲームによるかな。
こんな人にDOIO KB16マクロメカニカルキーボードは刺さる
長々と話してきたけど、結局この製品が刺さる人をまとめるとこうなる。
「左手でもっと作業を時短したい」と思ってるクリエイター。キーボードの打鍵感が好きで、できればメカニカルがいい人。自由にカスタマイズできるデバイスが欲しいけど、3万円も4万円も出すのはちょっと…と思ってる人。
逆に、ワイヤレスじゃないと絶対イヤ。設定はすべてGUIで完結させたい。ノブよりもボタン数重視。そういう人は他の選択肢を検討したほうがいいかも。
1万円という価格は、左手デバイス初心者が「試しに買ってみる」のに絶妙なライン。実際に使ってみて作業効率が上がる実感を得られたら、もうこれなしでは作業に戻れなくなる。
左手デバイスって、要は「もう一つの脳」みたいなもの。やれることが増えれば増えるほど、右手に集中できる時間が増える。
DOIO KB16は、その入り口としてこれ以上ないコスパと遊び心を持ったマクロメカニカルキーボードだと思う。気になった人はぜひチェックしてみて。
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