メカニカルキーボードにトラックポイントはない?代わりになる製品と代替案

メカニカルキーボード
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「メカニカルキーボードの打鍵感が大好きだけど、トラックポイントも諦められない。両方を兼ね備えた夢のキーボードってないのかな?」

そう思って検索したあなた、きっと同じ壁にぶつかったんじゃないでしょうか。探しても探しても、市販の完成品は見つからない。

でも、その理由と、代わりにどんな選択肢があるのかを知れば、きっとあなたにぴったりの環境が見えてきます。今回はその辺りを、ガッツリ掘り下げて話していきましょう。

なぜメカニカルキーボードにトラックポイントがないのか

夢の組み合わせが製品化されないのには、ちゃんとした理由があります。結論から言うと、物理的な構造の問題がとにかく大きいんです。

トラックポイントは、キーボードのホームポジション中央、GキーとHキーの間にスティックを生やして使いますよね。ノートPCでおなじみのThinkPadのアレです。これ、キーキャップの「隙間」からモジュールの首を出している状態なんです。

一方、メカニカルスイッチはどうかというと、キーキャップの根本に物理スイッチがドンと座っています。Cherry MX系のスイッチだと、一辺が約1.5cm四方。この構造物がキーボードの基盤全面にびっしり並んでいるわけです。そのど真ん中に、トラックポイントを設置するためのモジュールや制御基板を割り込ませるスペースは、現実的にほとんどありません。

メンブレンやパンタグラフ(シザー)方式のキーボードなら、キーの下は薄いラバードームやフィルム基板なので、比較的簡単にセンサーを仕込めます。ThinkPadのキーボードがまさにそれですね。でも、あのカチカチした打鍵感を生む構造こそが、トラックポイントとの共存を拒んでいる。ちょっと悲しいけど、これが現状なんです。

それでも諦められない!現実的な代替製品3選

「ない」で終わらせるのは簡単ですが、それじゃあ解決になりません。ここからは、あなたの「打鍵感もポインティングデバイスも」という悩みに応えるための、現実的な落としどころを紹介します。

1. 本家の打鍵感を味わえる唯一の現行モデル:Lenovo ThinkPad TrackPoint Keyboard II

打鍵感をある程度重視しつつ、トラックポイントを絶対に外せないなら、選択肢はこれ一択です。

これは、ThinkPadのキーボード部分をそのまま独立させた製品。キースイッチはシザー方式で、メカニカルではありません。しかし、ノートPCキーボードの最高峰とも言われる打鍵感は健在で、長時間のタイピングでも疲れにくい設計です。

トラックポイントの操作性はさすがの一言。慣れ親しんだ赤いポッチで、ホームポジションから手を動かさずにカーソル操作が完結します。接続はBluetooth 5.0と2.4GHz無線ドングルの両方に対応し、最大2台の端末を切り替え可能。Windows向けですが、Macでも使えないことはありません。

重量は約490g、サイズは約30.5cm x 16.4cmとコンパクトで、ミニマルなデスク環境にもよく馴染みます。「メカニカルじゃないと嫌だ」という気持ちを少し脇に置けるなら、これが最も完成度の高い解答です。

2. ニッチだけど選択肢として知っておきたい:SolidTek TrackPoint Compact Keyboard

あまり知られていませんが、実はLenovo以外にもトラックポイント搭載キーボードを作っているメーカーがあります。SolidTek(ソリッドテック)のコンパクトキーボードです。

キーはメンブレン方式。打鍵感は正直、Lenovo製品に軍配が上がりますし、現代的な高解像度ディスプレイではトラックポイントの感度がやや低く感じるかもしれません。ただ、レイアウトは省スペースながらもフルキーに近く、有線・無線モデルが選べます。

なんといっても、「トラックポイント付きキーボード」という超少数派のジャンルで、現行ラインナップとして存在していること自体が貴重。Lenovo製品に何かあったときの予備や、コレクションとして知っておいて損はない一台です。

3. 過去には夢を形にした製品もあった:TEX Yoda II

ここで、伝説のキーボードを紹介させてください。台湾のTEX Electronicsが販売していた「Yoda II」です。

これは、世界でほぼ唯一、市販品として「メカニカルスイッチ」と「トラックポイント」を両立させたキーボードでした。60%サイズの筐体に、Cherry MX互換スイッチを搭載し、キーの中央にはしっかりとトラックポイントが鎮座。打鍵感とポインティング操作を高次元で融合させた、まさに夢のような製品です。

残念ながら現在は生産・販売が終了しており、入手するには中古市場やオークションを探すしかありません。見つけたとしてもプレミア価格がついていることが多いです。しかし、「メカニカルスイッチとトラックポイントの両立」が技術的に不可能ではないことを証明した、偉大なチャレンジでした。

ホームポジションを極めるもう一つの道

トラックポイントそのものにこだわらないなら、視野はグッと広がります。マウス移動を極限まで減らすための、他のアプローチを見てみましょう。

  • メカニカルキーボード+小型トラックボールの組み合わせ
    キーボードの中央、もしくは親指が届く位置に小型のトラックボールを配置する。自作キーボードの世界では親指トラックボールを搭載した変態配列モデルがあり、コミュニティでキット販売されることもあります。
  • 側面貼り付けタイプのトラックパッド
    最近は、キーボードの側面に貼り付ける超小型トラックパッドも登場しています。Magic Trackpadほどの面積はないものの、ホームポジション付近でマウス操作ができるので、手の移動を大幅に減らせます。
  • 自作キーボードにトラックポイントモジュールを組み込む
    QMKファームウェアに対応した自作キーボードキットに、ThinkPadのトラックポイントモジュールをPS/2接続で組み込む猛者もいます。ハンダ付けやプログラミングが必要ですが、あなただけの理想の一台を作り上げるロマンがあります。自作キーボードのフォーラムやGitHubを覗くと、先人たちの知恵がたくさん見つかりますよ。

まとめ:メカニカルキーボードにトラックポイントがない現実と、賢い付き合い方

「メカニカルキーボードにトラックポイントはないのか」。この問いに対する答えは、残念ながら「完成品としては、ほぼ存在しない」です。

ただ、それは技術の終着点ではありません。あなたのこだわりをどこに置くかで、選ぶべき道は変わってきます。

トラックポイントは絶対条件なら、Lenovo ThinkPad TrackPoint Keyboard II のシザー式打鍵感に一歩譲る。メカニカルは絶対条件なら、トラックボールやトラックパッドを組み合わせる運用でホームポジション操作を追求する。

そして、もし「どうしても両方欲しい」という情熱があるなら、自作キーボードという終わりのない沼が待っています。TEX Yoda IIのような伝説の製品が再び現れる日を夢見ながら、あなたにとって最適なタイピング環境を探してみてくださいね。

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