「マウスを使っていると手首が痛い」「仕事中、肩がこって仕方ない」そんな悩みを抱えて検索にたどり着いた人も多いんじゃないだろうか。実は僕もその一人で、1日8時間以上PCに向かう生活を続けていたら、ある日突然、手首に鋭い痛みが走った。そこから色々と試した結果、最終的に落ち着いたのがロジクールのワイヤレストラックボールなんだ。中でも今回紹介するロジクール M575SAは、コスパと実用性のバランスがとにかく秀逸。正直「もっと早く出会いたかった」と思える一台だ。ここでは実際に3ヶ月以上使い倒したリアルな感想と、知っておくべき選び方のポイントを包み隠さず話していく。
なぜ今トラックボール?手首を救うシンプルな理由
まず根本的な疑問を解消しておこう。「そもそもトラックボールって本当に意味あるの?」という話だ。
答えはイエス。しかも想像以上に効果がある。通常のマウスは手首を左右に細かく動かす必要があるけれど、トラックボールはボールを親指で転がすだけ。手首自体は机に置いたまま動かさない。手首を固定したままカーソル操作が完結するから、手首の曲げ伸ばしやひねりといった動きがゼロになる。腱鞘炎や手首の痛みに悩む人がこぞって乗り換える理由はここだ。
しかも、意外と知られていないのが肩こりへの効果。マウス操作で腕全体を動かす必要がなくなるから、肩から背中にかけての筋肉の緊張も自然と減っていく。デスクまわりが狭い人にもメリットは大きい。
親指操作と人差し指操作、結局どっちが正解?
トラックボールには大きく分けて「親指操作」と「人差し指・中指操作」の2タイプがある。ロジクール M575SAは親指操作タイプだ。これはスマホを片手で操作する感覚に近く、初心者が最もスムーズに移行しやすい方式と言われている。
一方、人差し指操作はケンジントンのケンジントン Orbit Fusionなどが代表格で、ボールの上に指を置いて転がす。カーソルの微細なコントロールに優れている反面、慣れるまでに少し時間がかかる傾向だ。
「どれを選べばいいのかわからない」という初心者には、まず親指操作タイプをおすすめする。理由は単純で、日常動作に近いから。初めての人でも数日あれば違和感が消えていく。
ロジクールM575SAの静音性と接続安定性を本音で語る
ロジクール M575SAを選ぶ上で外せないポイントが2つある。静音性と接続方式だ。
まずクリック音。M575SAはロジクール独自の「Silent Touch」を採用していて、クリック音が従来比で約90%低減されている。実際に使ってみると、カフェやオフィスでもまったく気にならないレベル。「カチカチ」ではなく「コッ」という低くて小さな音だから、深夜の在宅ワークでも家族に迷惑をかける心配がほぼない。クリックの重さも軽すぎず重すぎず、適度なフィードバックがある。
そして接続方式。ここが一番伝えたいポイントで、「M575SA」の「A」の意味を正しく理解している人は意外に少ない。型番の「A」はLogi Boltという最新の無線接続規格に対応していることを示している。以前のM575SPが採用していたUnifyingレシーバーに比べて、混雑した無線環境での接続安定性が格段に向上している。オープンオフィスのようにBluetooth機器が飛び交う場所でも、カーソルが飛んだり接続が切れたりするストレスが激減した。
ついでに言うと、Bluetooth接続にも対応しているからタブレットと簡単にペアリングできる。複数デバイスを使う人はUSBレシーバーをPCに挿しっぱなしにして、タブレットはBluetoothで、という使い分けが便利だ。
バッテリー寿命とメンテナンス、長期使用でわかったこと
スペック上は単3電池1本で最大24ヶ月持つとされている。僕の場合は購入から3ヶ月経ってもバッテリー残量表示にまったく変化がないから、この数字はかなり正確なんだろう。バッテリー切れの心配から解放されるのは想像以上にストレスフリーだ。
一方で気になるのがボールのメンテナンス。使っているとどうしても手垢や埃が内部に溜まって、ボールの動きが渋くなることがある。M575SAはボールを裏側の穴から指で押し出すだけで簡単に取り外せて、内部の小さなローラーに付着した汚れも綿棒でサッと拭き取れる。この作業は2週間に1回程度やれば十分で、手間は1分もかからない。清掃後の滑らかさは格別だから、めんどくさがらずにやっておきたい。
手のサイズ問題とカスタマイズで解決するフィット感
「自分の手が小さいから親指操作はつらいかも」という声はよく聞く。確かにM575SAはやや大きめの筐体で、手の小さい人には最初少し大きく感じるかもしれない。ただ、これは慣れで解決する部分が大きい。僕の手も平均より小さいほうだが、1週間もすれば自然に手が形状を覚えてくれた。
どうしても気になるなら、エレコムのエレコム トラックボール EX-GシリーズのようにSサイズ展開があるモデルも選択肢に入れておくといい。ただ、M575SAの形状はクセが少なく設計されているから、まずは実機を触ってみることを強くおすすめする。
もう一つ、見逃せないのがLogicool Options+というソフトウェアだ。進む・戻るボタンを含む全5ボタンに、アプリごとのショートカットやジェスチャーを割り当てられる。例えば「戻るボタン長押しでデスクトップを表示」といった設定ができて、作業効率が驚くほど上がる。このカスタマイズ性は他社のエントリーモデルにはない強みだ。
ライバル比較、M575SAとMX ERGO Sの賢い選び方
「上位モデルのMX ERGO Sとどっちがいいの?」という質問も多く受ける。ここは正直に答える。
ロジクール MX ERGO Sは充電式で、金属製の高精度スクロールホイールを搭載し、本体の角度を変えられる可変式ヒンジを備えている。さらにFlow機能を使えば、3台のPC間をシームレスにカーソル移動できる。操作性は間違いなく上だ。
ただ、価格差はかなりある。毎日長時間使うヘビーユーザーで、なおかつ複数デバイスを頻繁に行き来する人にはMX ERGO Sが向いている。一方で「まずはトラックボールを試してみたい」「コストを抑えつつ手首の負担を減らしたい」という人には、M575SAで必要十分どころか十二分に満足できる。実際、僕もM575SAで始めて、今のところ上位モデルに買い替える必要性を感じていない。
ロジクールM575SAという最適解に辿り着くまで
結局のところ、ロジクール M575SAは「トラックボール入門機」という枠に収まらない完成度を持っている。静音クリック、Logi Boltによる安定接続、驚異的なバッテリー寿命、直感的な親指操作。この4つが揃っていて、しかも価格は上位モデルの半分以下だ。
手首の痛みに悩んでいるなら、騙されたと思って一度試してみてほしい。最初の3日間はカーソルが思うように動かなくてイライラするかもしれない。でも、それは誰もが通る道だ。ポインター速度を少し遅めに設定して、ゆっくり慣らしていけば、1週間後には普通のマウスには戻れなくなる。手首のストレスから解放された快適なPCライフを、ぜひ手に入れてほしい。

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