iPhoneで作業中に動画を小さく表示したり、資料を常に表示しながら他のアプリを使いたい——そんなときに役立つのが「フローティングウィンドウ」です。この記事では、iPhoneでフローティングウィンドウを実現する標準機能と、さらに便利にするアプリを紹介します。
iPhoneのフローティングウィンドウとは?|標準機能「ピクチャ・イン・ピクチャ」の基本
iPhoneでフローティングウィンドウを使うための標準機能は、「ピクチャ・イン・ピクチャ(PiP)」と呼ばれています。動画やFaceTimeの通話画面を小さなウィンドウにして、画面の隅に表示しながら他のアプリを操作できる機能です。
たとえば、動画を観ながらメッセージアプリで返信をしたり、FaceTimeで話しながらカレンダーを確認したりといったマルチタスクが可能になります。この機能はiOS 14以降で提供されており、現在の最新バージョンのiPhoneでも引き続き利用できます。
ピクチャ・イン・ピクチャを有効にする設定方法
まずは標準機能が使える状態になっているか確認しましょう。設定アプリを開き、「一般」→「ピクチャインピクチャ」の順に進みます。「ピクチャインピクチャを自動で開始」がオンになっていることを確認してください。デフォルトではオンになっているため、特に設定を変更していなければそのまま使えます。
ピクチャ・イン・ピクチャの使い方
対応しているアプリで動画や通話を再生中にホームボタン(ホームボタンのないiPhoneでは画面下から上にスワイプ)を押すか、別のアプリに切り替えると、自動的にフローティングウィンドウが表示されます。
表示されたウィンドウは、ドラッグして画面上の好きな位置に移動できます。また、ピンチイン・ピンチアウトの操作でウィンドウのサイズを変更することも可能です。一時的にウィンドウを画面の端に隠したい場合は、端までドラッグすると半透明で表示され、必要に応じて再び表示させることができます。
標準機能でフローティングできるもの
ピクチャ・イン・ピクチャに対応しているのは、主に動画再生アプリや通話アプリです。Apple純正アプリではFaceTimeやSafariでの動画再生が対象になります。また、YouTubeやNetflixなど、多くの動画配信サービスもこの機能に対応しています。
YouTubeでフローティングウィンドウを使うときに知っておきたいこと
多くのユーザーが「YouTubeの動画をフローティング表示したい」と考えますが、ここにはひとつ重要な条件があります。YouTubeアプリでピクチャ・イン・ピクチャを利用する場合、音楽コンテンツ(ミュージックビデオなど)はYouTube Premiumへの加入が必要になります。
音楽以外の一般的な動画コンテンツであれば、YouTube Premiumに加入していなくてもフローティングウィンドウで視聴できます。YouTube側の公式サポートでもこの点は明確に案内されています。設定自体はYouTubeアプリの「設定」→「一般」→「ピクチャインピクチャ」からオンにできます。
標準機能では物足りない場合|おすすめサードパーティアプリ
標準のピクチャ・イン・ピクチャは動画や通話に限定されるため、「ファイルを常に表示しながら作業したい」「ブラウザを小さく表示したい」といった用途には対応していません。そんなときは、App Storeで配信されているサードパーティ製アプリを利用することで、より自由なフローティングウィンドウを実現できます。
1. PiPin ぴぴん – 画面分割 アプリ
PiPinは、PDFやTXTファイルをフローティングウィンドウで表示できるアプリです。ブラウザモードや時計モードも搭載されており、資料を確認しながらメモを取るといったシーンで役立ちます。
特徴とメリット
ファイルを常に画面上に表示しておけるため、複数の情報を参照しながら作業するのに便利です。標準機能ではできない「任意のファイルをフローティング表示する」使い方が可能になります。
デメリットと注意点
一部の機能はサブスクリプション(月額または年額)が必要です。価格は変動する可能性があるため、App Storeの販売ページで最新の料金プランを確認することをおすすめします。また、アプリを利用する際はプライバシーポリシーも合わせて確認しておくとよいでしょう。
こんな人に向いています
資料を確認しながら別のアプリで作業することが多い人や、常にメモやブラウザを表示しておきたい人に向いています。
こんな人には向いていません
無料の範囲だけで十分な機能を求めている人や、動画視聴だけでよい人は、標準のピクチャ・イン・ピクチャで十分かもしれません。
2. iPulse for iOS
iPulseは、フローティングウィンドウでiPhoneのシステム情報を常時表示するアプリです。CPU使用率やGPU、ネットワーク、ストレージの使用状況などをリアルタイムでモニタリングできます。
特徴とメリット
デバイスのパフォーマンスを常に把握しておきたい上級者向けのアプリです。買い切り型の料金体系(1,500円)で、サブスクリプションではない点も特徴です。iOS 16以降に対応しています。
デメリットと注意点
一般ユーザーには価格が高く感じられるかもしれません。また、日常的にシステムモニタリングが必要でなければ、そこまで役に立たない可能性があります。
こんな人に向いています
iPhoneのパフォーマンスを細かくチェックしたい上級者や開発者、アプリの動作検証を行う人に向いています。
こんな人には向いていません
システム情報に特に興味がない一般ユーザーや、ファイル表示や動画視聴を目的としている人には向きません。
よくある質問|フローティングウィンドウに関する疑問
Q. すべての動画アプリでフローティングウィンドウが使えますか?
A. いいえ。動画アプリ側がピクチャ・イン・ピクチャ機能に対応している必要があります。主要な動画配信サービスの多くは対応していますが、一部のアプリでは利用できない場合もあります。
Q. フローティングウィンドウを複数同時に表示できますか?
A. 標準のピクチャ・イン・ピクチャでは同時に表示できるのは1つのウィンドウのみです。Androidのように複数のウィンドウを同時に表示する機能は、現時点ではiPhoneの標準機能にはありません。
Q. 設定をオンにしたのにフローティングウィンドウになりません
A. アプリ側でピクチャ・イン・ピクチャがサポートされているか確認してください。また、YouTubeの音楽コンテンツの場合はPremiumへの加入が必要です。それでも動作しない場合は、iPhoneを再起動してみるのもひとつの方法です。
iPhoneでフローティングウィンドウを使いこなすためのまとめ
iPhoneでフローティングウィンドウを利用する方法は、大きく分けて「標準のピクチャ・イン・ピクチャ機能」と「サードパーティ製アプリ」の2つがあります。
標準機能は設定が簡単で安定しており、動画視聴や通話をしながら他の作業をするのに最適です。一方で、ファイルやブラウザを常時表示したい場合は、PiPinのようなサードパーティアプリが選択肢になります。システムモニタリングが必要な上級者にはiPulseも検討しやすいでしょう。
どの方法を選ぶにしても、目的に合った使い方を選ぶことが大切です。価格や仕様は変わる可能性があるため、利用前に公式情報やApp Storeの販売ページで最新の内容を確認することをおすすめします。自分の使い方に合ったフローティングウィンドウを見つけて、iPhoneでの作業をより快適にしてください。

コメント