「Ankerのモバイルバッテリー、回収って聞いたけど、どういう理由なんだろう?」「自分が使っている製品は大丈夫かな?」——そんな不安をお持ちの方に、まず結論をお伝えします。
Ankerのモバイルバッテリー回収は、製造委託先での異物混入が主な原因で発生しました。そして2026年に入っても、このリコール対象製品による火災事故が複数件報告されています。さらに2025年10月時点で、対象製品の回収率は47.8%にとどまっており、半数以上の製品がまだユーザーの手元にあるという現実があります。つまり「回収対象かどうか確認していない」「手続きが面倒でそのままにしている」という方が、思ったより多いのが実情です。
この記事では、回収が起きた背景から、自分が対象かどうかの確認方法、そして回収率の低さが意味するリスクまで、最新の情報をもとに徹底解説していきます。
Ankerモバイルバッテリー回収の理由とは?なぜ大規模リコールが起きたのか
そもそもAnkerモバイルバッテリーの回収は、ひとつの製品だけの問題ではありませんでした。2024年から2025年にかけて、複数の型番で相次いでリコールが発表されています。
回収の直接的な原因は「製造工程での異物混入」
回収の直接的な原因は、製造委託先の工場における製造工程で異物が混入したことです。これにより、バッテリー内部で短絡(ショート)が発生する恐れがあることが判明しました。Ankerの公式発表でも、この異物混入が主因であるとされています(アンカー・ジャパン発表、2024年〜2025年)。
ただし、ここでひとつ注意点があります。経済産業省が2026年1月に公表したアンカー・ジャパンの品質管理体制改善報告では、リチウムイオン蓄電池の発火原因は異物混入だけでなく「経年劣化」も要因として分析されているのです(読売新聞オンライン、2026年1月13日)。つまり、回収の直接原因は製造不備ですが、それ以外の理由でも古い製品にはリスクがあるというのが実態です。
なぜAnkerでこれほど頻繁にリコールが起きるのか
「Ankerって、回収が何度も起きてるよね……」という声をSNSで見かけることがあるかもしれません。実際、2024年9月、2025年6月、2025年10月と、短期間に複数回のリコールが発表されました。
その背景には、Ankerが製造を委託しているサプライヤーが、無断で品質基準を逸脱した製品を納入していたという問題がありました。Ankerはこれまで、製造委託先の管理を「信頼関係」に依存していた部分がありましたが、この一連の問題を受けて方針を大きく転換。中国本社内に製品安全性試験ができるラボを新設し、すべてのサプライヤーに対して新しいモニタリングシステムの導入と運用を義務化したほか、基準を満たさない委託先とは契約を終了するなどの対策を講じています(ケータイ Watch、2026年2月18日)。
経済産業省はこの改善報告を「製品安全の向上に資するもの」と評価しており(読売新聞オンライン、2026年1月13日)、Ankerは現在、再発防止に向けて体制を強化している最中です。
2026年に入っても続く火災事故——回収を放置するリスク
ここでぜひ知っておいていただきたいのが、リコールが発表された後も、実際に火災事故が起き続けているという事実です。
消費者庁の公表によると、2026年に入ってから以下のような火災事故が発生しています。
- 2026年4月:型番A1652の製品による火災事故1件(週刊アスキー、2026年5月29日)
- 2026年5月:型番A1263の製品による火災事故2件(週刊アスキー、2026年7月3日)
- 2026年6月:型番A1263の製品による火災事故2件(週刊アスキー、2026年7月3日)
つまり、2026年4月から6月までのわずか3ヶ月間で、少なくとも5件の火災事故がリコール対象製品で発生していたことが確認されています。これらの事故は、リコール発表後も対象製品を使い続けていたために起きたものと考えられます。
回収率47.8%——半数以上が未回収の衝撃
では、どれだけの製品が回収されているのでしょうか。
消費者庁の2025年10月28日付けの報告によると、2025年6月にリコールが発表された製品(型番A1257およびA1652)の回収率は47.8%でした(ケータイ Watch、2025年10月28日)。対象台数は約41万台超とされており、単純計算で約21万台以上の製品がまだユーザーの手元にあることになります。この数値は2025年10月時点のものであり、その後の状況は公表されていません。
つまり、半数以上のユーザーが「自分は対象外だろう」と思っていたり、手続きの面倒さからそのままにしている可能性があります。しかし、上で見たように2026年に入っても実際に事故が起きているわけですから、回収対象の製品をまだ使っている方は、できるだけ早く使用を中止し、手続きを進めることが非常に重要です。
自分が対象か確認するには?型番とシリアル番号の調べ方
ここからは、実際に自分が使っているAnkerモバイルバッテリーが回収対象かどうかを確認する方法を説明します。
対象製品の型番一覧
これまでにリコールが発表された主な型番は以下のとおりです。
| 発表時期 | 製品名 | 型番 |
|---|---|---|
| 2024年9月 | Anker Power Bank(20000mAh, 22.5W, Built-In USB-C ケーブル) | A1647 |
| 2024年9月 | Anker 334 MagGo Battery(PowerCore 10000) | A1642 |
| 2025年6月 | Anker Power Bank(10000mAh, 22.5W) | A1257 |
| 2025年6月 | Anker MagGo Power Bank(10000mAh, 7.5W, Stand) | A1652 |
| 2025年10月 | Anker PowerCore 10000 | A1263 |
| 2025年10月 | Soundcore 3 | A3117 |
| 2025年10月 | Soundcore Motion X600 | A3130 |
| 2025年10月 | Anker PowerConf S500 | A3305 |
ご自身の製品の型番は、本体の底面や背面に記載されていることが多いです。もし型番が上記のいずれかに該当する場合は、すぐに使用を中止し、以下の公式サイトで詳細を確認してください。
- 型番A1263(Anker PowerCore 10000)の方:https://www.ankerjapan.com/pages/202510-support
- 型番A1642・A1647の方:https://www.ankerjapan.com/pages/202506-support
- 型番A1257・A1652の方:上記A1642・A1647と同一のサポートページで確認可能です
※2024年9月発表のA1647・A1642と2025年6月発表のA1257・A1652は、同じサポートページ(https://www.ankerjapan.com/pages/202506-support)で手続きが可能です。
シリアル番号が読めないときの対処法
ユーザーの声を調べていると、「シリアル番号がかすれて読み取れない」という困惑の声が複数見られました(X・Yahoo!知恵袋等、2026年8月15日確認)。長期間の使用で印字が薄れてしまうケースがあるようです。
この場合でも、型番がわかれば対象かどうかの大まかな判断は可能です。まずは上記の型番一覧で該当があるかを確認し、該当する場合はAnkerのサポート窓口に直接問い合わせてみましょう。型番がわからなくても、製品の外観や購入時期などの情報で判断してもらえる可能性があります。
ふるさと納税の返礼品で入手した場合
「ふるさと納税の返礼品でもらったけど、どうすればいいの?」という声も複数見受けられました(X等で確認)。この場合も、通常のユーザーと同じくAnkerの公式サポートページから手続きが可能です。購入履歴がなくても、製品自体の型番とシリアル番号が確認できれば問題なく手続きを進められます。
実際の手続きの流れと注意点
回収手続きの大まかな流れは以下のとおりです。
- 公式サポートページで対象確認:上記のURLからシリアル番号を入力して対象かどうかを確認
- 専用フォームから申し込み:氏名・住所などの情報を入力
- 回収キットが自宅に届く:製品を梱包して返送するためのキットが送付されます
- 製品を返送:指示に従って返送
- 交換品または返金:手続き完了後に交換品が届くか、返金が行われます
ただし、ここでひとつ現実的な注意点があります。ユーザーの声を集計したところ、「交換品が届くまでに1ヶ月以上かかった」という趣旨の不満が複数見られました(Amazonレビュー・X等、2026年8月15日確認)。手続きが集中するとどうしても時間がかかるケースがあるようです。代替のモバイルバッテリーを用意しておくことをおすすめします。
今後の廃棄ルールにも注意——2026年4月からの法改正
記事の後半では、モバイルバッテリーの廃棄に関するルール変更についても触れておきます。
経済産業省は、2026年4月よりモバイルバッテリーを「指定再資源化製品」の対象に追加する方針を発表しています(Yahoo!ニュース エキスパート記事、2025年10月)。これは、使用済みのモバイルバッテリーを適正にリサイクルするための制度で、これまで以上に適切な廃棄方法が求められるようになります。
リコール対象製品をすでに返送した方も、それ以外の古いモバイルバッテリーを処分する際には、自治体のルールに従って適切に処分するようにしましょう。一般ゴミには絶対に出せません。
まとめ:Ankerモバイルバッテリー回収の本当のリスクを知って行動を
最後に、この記事のポイントをまとめます。
- Ankerモバイルバッテリーの回収理由は、製造委託先での異物混入による短絡リスク。さらに経年劣化も発火要因として分析されている。
- 2026年4月〜6月だけでも5件以上の火災事故がリコール対象製品で発生しており、回収を放置するリスクは現実的に存在する。
- 回収率は2025年10月時点で47.8% 。約21万台以上の製品がまだユーザーの手元にある計算になる。
- 型番が対象一覧に該当する場合は、すぐに使用を中止し、公式サポートページで手続きを進めることが最優先。
- シリアル番号が読めない場合やふるさと納税での入手でも、問い合わせれば対応可能。
- 交換品の到着には時間がかかるケースがあるので、代替品を準備しておくと安心。
Ankerは現在、再発防止に向けて品質管理体制を強化し、経済産業省からも評価を得ています。しかし、既に出荷済みの対象製品については、ユーザー自身が行動を起こすしかありません。「まさか自分のは大丈夫だろう」と思わずに、まずはお手持ちのモバイルバッテリーの型番を確認してみてください。それが、思わぬ事故を防ぐ最初の一歩です。
Ankerモバイルバッテリーの購入を検討されている方へ
現在、Ankerでは新製品の安全性に対する取り組みを強化しています。もし買い替えや新しいモバイルバッテリーの購入を検討されているなら、以下の製品も選択肢のひとつです。
Anker Power Bank (10000mAh, 22.5W, モバイルバッテリー)
Anker 334 MagGo Battery (PowerCore 10000, モバイルバッテリー)
Anker PowerCore 10000 (モバイルバッテリー)
新しい製品を選ぶ際には、発売時期や公式サイトでの安全情報をチェックすることも忘れずに。何より、リコール情報はこまめに確認する習慣をつけておくと安心です。





コメント