ミニPCを使っていて、「ストレージが足りない」「もっとデータを保存したい」と感じたことはありませんか?
コンパクトで省スペースなミニPCは便利ですが、内蔵ストレージの容量が限られているモデルも多く、写真や動画、ゲームデータを保存しているとすぐに容量不足になってしまいます。
そこで今回は、ミニPCにHDDやSSDを増設する方法を、内蔵と外付けの両方の選択肢に分けて詳しく解説します。
自分に合った増設方法が分かるだけでなく、初心者がやりがちな失敗や注意点もあわせてお伝えするので、安心して作業に取り組めるはずです。
ミニPCのHDD増設には「内蔵」と「外付け」の2つの方法がある
ミニPCにストレージを増設する方法は、大きく分けて2つあります。
1つはミニPCの筐体を開けて内部に直接ドライブを取り付ける「内蔵増設」。
もう1つはUSB接続の外付けHDDやSSDを利用する「外付け増設」です。
どちらが正解というわけではなく、それぞれにメリットとデメリットがあります。自分のスキルや使い方に合わせて選ぶことが何より大切です。
内蔵増設のメリットとデメリット
内蔵増設の最大のメリットは、USBポートを消費せず、机回りがすっきりすることです。外付けドライブのようにケーブルが煩雑にならず、ミニPCの省スペース性を保ちながら大容量ストレージを追加できます。また、システムドライブとしても利用できるため、OSやアプリケーションのインストール先としても使えます。
一方で、筐体を開ける必要があるため、作業には慎重さが求められます。初心者にはハードルが高く感じられるかもしれません。機種によっては増設自体が不可能な場合や、分解によって保証が無効になる可能性もあるため、事前にメーカーの公式情報を確認することが必須です。
外付け増設のメリットとデメリット
外付け増設は、USBポートに接続するだけで使える手軽さが最大のメリットです。PC本体を開ける必要がなく、保証にも影響しないため、初心者や保証を重視する人に強くおすすめできます。また、接続したドライブを他のPCでも簡単に使える汎用性の高さも魅力です。
デメリットとしては、USBポートを1つ消費すること、デスク上にドライブが置かれることで省スペース性が損なわれる可能性があることです。特にACアダプタが必要なタイプの外付けHDDはケーブルが増えるため、ミニPCのコンパクトさを活かしたい人にはやや本末転倒になりかねません。また、転送速度は接続するUSB規格に依存するため、内蔵に比べて遅くなる場合があります。
内蔵増設を選ぶ前に確認すべき3つのポイント
「やっぱり内蔵増設に挑戦したい」という人は、作業に入る前に以下の3つを必ず確認してください。
自分のミニPCに増設スペースはあるか
ミニPCはメーカーやモデルによって内部構造がまったく異なります。一部の機種には2.5インチHDD/SSD用のベイが搭載されていますが、多くの超小型モデルではM.2スロットのみが用意されています。
たとえば、MINISFORUM UM773 Liteには2.5インチSATA SSDやHDDが増設可能で、付属のSATAケーブルを使用します。一方、GEEKOM GT13 ProはM.2 2242 SATA SSD用の空きスロットが用意されており、底面のネジを外して内部の鉄板を外すことで増設が可能です。
また、Lake-N97を搭載したミニPCの中には2.5インチHDD/SSDベイを備えたモデルもあります。
まずはお使いのミニPCの型番を確認し、メーカーの公式サイトや取扱説明書で対応ストレージ規格を調べましょう。
対応しているストレージ規格は何か
ストレージにはいくつかの規格があり、間違ったものを購入すると物理的に取り付けられなかったり、認識されなかったりします。
主な規格は以下のとおりです。
- 2.5インチSATA HDD/SSD:従来型のドライブで、多くのミニPCベイに対応します。
- M.2 SATA SSD:小型のカード型ストレージで、M.2スロットに対応している必要があります。
- M.2 NVMe SSD:M.2規格の中でも高速な転送が可能ですが、対応スロットが限定されます。
例えば、GEEKOM GT13 Proの場合はM.2 2242 SATA SSDに対応しており、M.2 NVMe SSDは取り付けられないため、事前の確認が欠かせません。
分解による保証への影響はあるか
内蔵増設は自己責任の作業です。多くのメーカーでは、ユーザーによる分解や増設は保証対象外となる場合があります。保証期間中であれば、作業前にメーカーサポートに問い合わせて確認するのが確実です。
「保証が切れるのが心配」という人は、外付け増設を選ぶことでそのリスクを完全に回避できます。
内蔵増設の基本手順
ここでは、内蔵増設の一般的な流れを説明します。ただし、お使いのミニPCによって手順は大きく異なるため、必ずメーカーの公式情報や取扱説明書を参照しながら作業を進めてください。
1. 作業前の準備
作業を始める前に以下の準備をしましょう。
- 増設するHDDまたはSSDを用意する
- 静電気対策として、金属製のラジエーターや蛇口などに触れて身体の静電気を逃がす
- 必要な工具(プラスドライバーなど)を用意する
- データのバックアップを必ず取っておく
2. 筐体を開ける
ミニPCの底面にあるネジを外してケースを開けます。機種によってはゴム足の下にネジが隠れていることもあるため、丁寧に剥がす必要があります。糊付けされたゴム足は粘着テープとプラスチックの爪で固定されている場合が多いので、無理に剥がさず慎重に作業しましょう。
3. ドライブを取り付ける
空いているスロットやベイにドライブを挿入し、ネジで固定します。SATAケーブルが必要な機種では、付属のケーブルを正しく接続しましょう。内部のWi-Fiアンテナ線などの細かいケーブルを傷つけないよう、特に注意が必要です。
4. ケースを閉じて起動する
ドライブが正しく取り付けられたら、ケースを閉じてネジを締めます。ミニPCを起動し、ドライブが認識されるか確認します。
増設ドライブをWindows 11で使えるようにする方法
物理的にドライブを取り付けただけでは、そのままでは使えません。Windows 11で認識させるには、「ディスクの管理」で初期化とフォーマットを行う必要があります。
手順は以下のとおりです。
- デスクトップの「PC」アイコンを右クリックし、「管理」を選択する
- 表示されたウィンドウの左側メニューから「ディスクの管理」をクリックする
- 新しく増設したドライブが「未割り当て」または「初期化されていません」と表示されるので、右クリックする
- 「ディスクの初期化」を選択し、パーティションスタイルを選ぶ
ここで迷うのが「GPT」と「MBR」のどちらを選ぶかです。結論から言うと、最近の環境ではGPTを選ぶのが無難です。GPTは2TBを超える大容量ドライブにも対応しており、より新しい規格です。MBRは古いOSとの互換性のために残されているもので、特別な理由がなければGPTを選びましょう。
初期化が完了したら、未割り当て領域を右クリックして「新しいシンプルボリューム」を作成し、NTFS形式でフォーマットすれば完了です。
HDDとSSD、どちらを増設するべきか
増設するドライブの種類も重要な選択です。HDDとSSDの違いを理解して選びましょう。
HDDは大容量のデータを安く保存するのに向いています。1TBあたりの価格が安く、写真や動画などのデータ保存用として人気です。たとえば、Western Digital Blue WD10SPZXのような2.5インチHDDは、価格を抑えつつ大容量を確保できる選択肢になります。
一方SSDは、HDDに比べてはるかに高速で、耐衝撃性にも優れています。OSやアプリケーションの起動ドライブとして使うならSSDがおすすめです。SSDの価格は年々下落しており、外付けSSD 1TBが1万円未満で購入できる時代になっています。
ただし、SSDには突然死のリスクがあるという声もあります。信頼できるメーカーの製品を選び、重要なデータは定期的にバックアップする習慣をつけましょう。
外付け増設の具体的な選択肢
内蔵増設に不安がある人や、保証を重視する人は外付け増設を選びましょう。
外付けドライブにもHDDタイプとSSDタイプがあります。データのバックアップ用として大容量を安く確保したいなら外付けHDD、持ち運びや速度を重視するなら外付けSSDが向いています。
特にミニPCの省スペース性を活かしたい場合は、スティック型の極小サイズ外付けSSDも選択肢に入ります。USBポートに直接挿すタイプのものなら、デスク上をほとんど占有しません。
BUFFALO SSD-PUT1.0U3-BKCのような製品は、コンパクトながら高速転送が可能で、ミニPCとの相性が良いとされています。
よくある疑問とトラブル解決
Q. 増設したHDDが認識されないのですが?
A. まずは「ディスクの管理」で初期化とフォーマットが完了しているか確認してください。物理的な接続が正しく行われているか、SATAケーブルや電源ケーブルが外れていないかも再確認しましょう。
Q. 内蔵増設で保証は絶対に切れますか?
A. メーカーによって対応が異なります。必ずしも保証が完全に無効になるわけではありませんが、分解による故障は保証対象外となるケースが多いです。作業前にメーカーサポートに確認するのが確実です。
Q. 2.5インチHDDとM.2 SSD、どちらを選べばいいですか?
A. お使いのミニPCがどちらのスロットに対応しているかが第一条件です。両方とも対応しているなら、速度重視ならM.2 SSD、容量単価重視なら2.5インチHDDがおすすめです。
Q. 外付けHDDと外付けSSD、どちらがいいですか?
A. 大容量データの保存やバックアップが目的なら外付けHDD、OSやアプリケーションの高速化や持ち運びを重視するなら外付けSSDが適しています。
自分に合った増設方法を選ぶための判断基準
内蔵と外付けのどちらを選ぶか、HDDとSSDのどちらを選ぶか。迷ったときは以下の基準で判断してみてください。
内蔵増設が向いている人
- デスクをすっきりさせたい
- 常時接続の大容量ストレージが必要
- PCの改造に抵抗がない
- 省スペース性を何より重視する
外付け増設が向いている人
- PC内部の作業に不安がある
- 保証を絶対に失いたくない
- ドライブを頻繁に交換・取り外ししたい
- 手軽さを優先したい
HDDが向いている人
- 写真や動画など大容量データを安く保存したい
- 速度よりも容量単価を重視する
- バックアップ用として使いたい
SSDが向いている人
- OSやアプリケーションの起動を高速化したい
- 耐衝撃性が高いドライブが欲しい
- 静音性を重視する
まとめ
ミニPCのHDD増設は、内蔵と外付けの2つの方法があり、どちらにもメリットとデメリットがあります。
内蔵増設は省スペース性を保ちながら大容量化できる反面、作業の難易度が高く保証に影響する可能性があります。外付け増設は手軽で安全ですが、USBポートを消費しデスク周りが煩雑になることも。
どちらの方法を選ぶにしても、事前の情報収集とデータのバックアップは欠かせません。価格や仕様は変更される場合があるため、購入前に公式情報を必ず確認してください。
ミニPCのストレージ不足に悩んでいるなら、この記事を参考に自分に合った増設方法を選び、快適なPCライフを手に入れてください。

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