Steamでゲームを楽しみたいけれど、大きなタワー型PCを置くスペースがない……そんな方に注目されているのが「ミニPC」です。
コンパクトながら、最近のミニPCは性能が大幅に向上しています。特にAMDの最新内蔵GPUを搭載したモデルなら、フルHD解像度でのゲームプレイも十分可能なレベルにまで進化しました。
この記事では、Steamゲームを快適にプレイできるミニPCの選び方と、現在注目したいモデルを紹介します。
Steamゲーム用ミニPCを選ぶ前に知っておきたいこと
ミニPCをゲーム用途で検討する場合、押さえておくべきポイントがあります。
まず、ミニPCは同じ性能のタワー型PCと比較すると価格が高くなりがちです。コンパクトな筐体に高性能パーツを詰め込むためのコストや、冷却設計の難しさが価格に反映されます。
また、多くのミニPCはCPUに内蔵されたGPUを使ってゲームを描画します。そのため、グラフィックボード(外付けGPU)を搭載したゲーミングPCほどの性能は期待できません。
ただ、AMDのRyzenシリーズに搭載されているRadeon内蔵GPUは年々性能が向上しており、ミドルスペックのゲーミングPCに迫る描画性能を持つモデルも登場しています。
Steamゲーム用ミニPCの選び方
それでは、具体的な選び方を見ていきましょう。
何よりGPU性能を最優先する
ゲーム性能を左右する最も重要なパーツはGPU(グラフィックス処理装置)です。
ミニPCの多くはCPU内蔵のGPUを使用します。その中でも、ゲーム向けとして注目すべきはAMDの「Radeon 780M」と「Radeon 890M」シリーズです。
これらは従来の内蔵GPUと比較して大幅に性能が向上しており、フルHD解像度であれば多くの人気ゲームをプレイできます。
一方、Intelの内蔵GPU(UHD GraphicsやIris Xe)は、ゲーム性能という点ではAMDのRadeonシリーズに劣ります。特に3Dゲームをプレイしたい場合は、AMD Ryzen搭載モデルを選ぶのが無難です。
メモリは16GB以上が目安
ゲームプレイにはメモリ容量も重要です。最近のSteamゲームはメモリを多く消費するため、16GB以上のメモリを搭載したモデルを選びましょう。
特にRadeon 780Mや890MはシステムメモリをVRAM(ビデオメモリ)として共有するため、メモリ容量が十分にあるほどゲーム性能が安定します。
予算に余裕があれば32GB搭載モデルを選ぶと、快適なプレイ環境を維持しやすくなります。
プレイしたいゲームジャンルで判断する
選ぶべきミニPCは、プレイしたいゲームによって変わります。
2Dゲームやインディーゲームが中心の場合
ドット絵や軽めの2Dゲームなら、エントリークラスのミニPCでも十分楽しめます。ただし、Intel N100などの超低価格モデルは避け、Radeon 680M以上のGPUを搭載したモデルを選ぶと安心です。
FPSや3Dアクションゲームを楽しみたい場合
Apex LegendsやValorantなどのFPS、あるいはオープンワールドの3Dゲームをプレイするなら、Radeon 780Mまたは890M搭載のミニPCが必須です。これらのGPUなら、画質設定を調整することで快適なフレームレートを維持できます。
最新のAAAタイトルを最高画質で遊びたい場合
現時点のミニPCで、最新のAAAタイトルを最高画質設定でプレイするのは難しいのが実情です。それでもプレイしたい場合は、Radeon 890M搭載の最上位モデルを選ぶか、外付けGPU(eGPU)に対応したモデルを検討しましょう。
Steamゲームで注目のミニPCモデル
ここからは、実際にSteamゲームで注目したいミニPCモデルを紹介します。
1. GEEKOM A9 MAX
最新のAMD Ryzen AIプロセッサを搭載した、現時点で最上位クラスのミニPCです。
特徴
- AMD Ryzen AI 9 HX 370(Zen 5アーキテクチャ)
- Radeon 890M(RDNA 3.5)
- 最大128GBメモリ対応
- 最大8TB SSD(M.2スロット×2)
- USB4ポート搭載
- Wi-Fi 7対応
メリット
最新のCPUとGPUを搭載しており、フルHD解像度でのゲーミングや動画編集、AI処理までこなせます。拡張性も高く、長く使えるモデルです。
デメリット
価格が約24万円と高価格帯に位置します。ミニPCとしてはかなり高額です。
向いている人
予算を惜しまず、最新のAAAタイトルやVRゲームをミニPCでプレイしたいハードコアゲーマー。
向いていない人
予算を抑えたいライトユーザーや、コストパフォーマンスを最重視する方。
注意点
ハイスペックな分、適切な排熱設計がされているか、設置場所の通気性を確認しましょう。
2. GEEKOM A7 Max
前世代のハイエンドCPUを搭載しながら、コストパフォーマンスに優れたモデルです。
特徴
- AMD Ryzen 9 7940HS
- Radeon 780M
- 最大64GBメモリ対応
- 最大2TB SSD
メリット
Radeon 780Mは多くのSteamゲームをフルHDで快適にプレイできる性能を持ちます。A9 MAXよりは価格を抑えつつ、ゲーム性能は十分に高い水準です。
デメリット
A9 MAXよりはCPU性能で劣ります。最新のAAAタイトルを最高設定でプレイするには厳しい場合があります。
向いている人
コストパフォーマンスを重視しつつ、FPSや人気の3Dゲームを快適に楽しみたい方。
向いていない人
最新のAAAタイトルを最高画質で楽しみたい方。
注意点
価格や在庫状況は変動するため、購入前に公式サイトで確認しましょう。
3. GEEKOM A6
手頃な価格でSteamゲームを始めたい方におすすめのモデルです。
特徴
- AMD Ryzen R7-6800H
- Radeon 680M
- 手頃な価格帯(約10万円前後)
メリット
価格が約10万円と比較的リーズナブルで、軽いゲームやインディーズタイトルに適しています。SteamゲームをはじめてミニPCでプレイする方の入門機としても良い選択肢です。
デメリット
Radeon 680Mは780Mや890Mと比べると性能が一段落ちるため、最新の重い3Dゲームでは厳しい場合があります。
向いている人
予算を抑えつつ、Steamのインディーゲームや2Dゲームをメインにプレイしたい方。
向いていない人
最新の3D大作FPSやオープンワールドゲームを快適にプレイしたい方。
注意点
ゲームの種類によっては画質設定を下げる必要があります。購入前にプレイしたいゲームの推奨スペックを確認しましょう。
4. Minisforum UM890 Pro
高性能なRyzen 9プロセッサとRadeon 780Mを搭載した、バランスの良いモデルです。
特徴
- AMD Ryzen 9 8945HS
- Radeon 780M
- 32GBメモリ、1TB SSD(モデルによる)
- 4画面出力対応
- OCuLink対応モデルあり
メリット
高い処理性能と拡張性を持ち、ゲームだけでなく動画編集やマルチタスクもこなせます。OCuLinkに対応したモデルなら、将来的に外付けGPUを接続して性能を底上げすることも可能です。
デメリット
GEEKOM A9 MAXよりはCPUがやや旧世代になります。また、OCuLink対応モデルかどうかは製品バリエーションを確認する必要があります。
向いている人
マルチタスクやクリエイティブ作業もこなしつつ、ゲームも楽しみたい方。
向いていない人
特にはいませんが、予算を最優先する方にはやや高価かもしれません。
注意点
OCuLink対応の有無や搭載メモリ・ストレージの構成はモデルによって異なります。購入前に詳細スペックを確認しましょう。
5. Intel N100搭載ミニPC
エントリークラスのモデルですが、軽いゲーム用途としての選択肢です。
特徴
- Intel N100プロセッサ
- Intel UHD Graphics
- 低消費電力
- 低価格帯(2〜3万円台)
メリット
非常に安価で、Office作業や動画視聴、軽い2Dゲーム向けです。サブPCとしても使いやすい価格帯です。
デメリット
3Dゲームには非力で、快適なプレイは期待できません。この価格帯のミニPCを「ゲーム用」として購入すると、ほとんどのSteamゲームでストレスを感じるでしょう。
向いている人
ドット絵や2Dの軽いSteamゲームしかプレイしない方、またはサブPCとして利用する方。
向いていない人
3DゲームやFPSをプレイしたい方。
注意点
ゲーム用途としては性能が著しく低いため、過度な期待はしないほうが良いでしょう。もし予算が許せば、Radeon 680M以上のGPU搭載モデルを選ぶことを強くおすすめします。
Steamゲーム用ミニPCに関するよくある疑問
ここでは、ミニPCとSteamゲームについてよく寄せられる質問に回答します。
ミニPCでApex LegendsやVALORANTは動きますか?
はい、Radeon 780M以上のGPUを搭載したミニPCなら、画質設定を調整することで快適にプレイできます。特に競技性の高いFPSは、フレームレートを優先するために画質を「低」〜「中」に設定するのがおすすめです。
ミニPCの排熱や騒音は大丈夫ですか?
コンパクトな筐体ゆえに、ゲームプレイ中はファンが回り音がすることがあります。ただし、最近のモデルは冷却設計が改善されており、通常の使用範囲であれば問題になるほどではないでしょう。設置場所は通気性の良い場所を選びましょう。
将来の新しいゲームにも対応できますか?
最新のAAAタイトルは年々要求スペックが上がるため、数年後のゲームを現行のミニPCで快適にプレイできるかは保証できません。ただし、Radeon 890M搭載のA9 MAXやOCuLink対応のUM890 Proなら、将来的に外付けGPUを追加するなど拡張の余地があります。
Steamゲーム用ミニPCを選ぶときの最終チェックポイント
最後に、購入前に確認しておきたいポイントをまとめます。
- プレイしたいゲームの推奨スペックを確認する
まずは自分がやりたいSteamゲームの推奨GPUを調べましょう。Radeon 780Mが推奨されているなら、それを搭載したモデルを選べば安心です。 - 予算と性能のバランスを考える
ミニPCはタワー型と比べて割高です。予算を決めたうえで、その範囲で最もGPU性能の高いモデルを選びましょう。 - メモリとストレージも確認する
ゲームには16GB以上のメモリと、SSD(できれば1TB以上)がおすすめです。後から交換・増設ができるモデルかもチェックしておきましょう。 - 拡張性を考慮する
将来的に外付けGPUを使いたい場合は、USB4やOCuLinkに対応したモデルを選びましょう。 - 購入前に公式情報を確認する
価格や在庫状況、スペックの詳細は変動することがあります。必ずメーカーの公式サイトや販売ページで最新情報を確認してから購入してください。
Steamゲーム用のミニPCは、選び方次第で十分に楽しいゲーム体験を提供してくれます。
自分のプレイスタイルや予算に合わせて、最適な一台を見つけてください。

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